こんなこともあろうかと予想していたからなのか、林成根部長判事は去年5月、辞表をもっていったときに金命洙との話し合いを録音しておいたのであるが、この録音ファイルを公開したのである。録音自体、あまりほめられた行為ではないし、不法かもしれない。
が、この録音ファイルがなかったら、金命洙が真実を言っていて林成根部長判事が嘘を言っていると誰もが思ったはずだ。なので「しかたなく」林成根部長判事は録音ファイルを公開することになったわけである。
ファイルが公開されるや、大法院院長たるものの「嘘」発言が白日の下に晒されてしまうことになった。嘘を言っていたことに対しても誠実な謝罪などはなく、「9か月も前のことなので記憶が曖昧だった」などと記憶違いのせいにしてのほほんとしている現状だ。
また大法院の院長になるときにも、あちらこちらにロビー活動をしていたことも明らかになっている。法律の最終番人ともいえる大法院の院長が、こんな嘘を平気でつきロビー活動旺盛な俗物裁判官であったことに韓国国民は腹を立てているわけである。
そんな中、野党第一党の「国民の力」の議員らは、旧正月の休み(2月11日から14日)中、各地で嘘つき大法院院長を糾弾する1人デモに乗り出した。大法院前だけでなく、在来市場、交差点、都心のど真ん中などで「嘘つきの名人金命洙は辞退せよ」と書かれたピケットをもってデモをしたりもしている。
弾劾真相調査団長を務めるキム・ギヒョン議員は2月11日、地方区の蔚山でピケットデモを行い、「金命洙大法院院長は嘘で国民を翻弄し、国会の顔色をうかがい、政治的中立に違反し、同時に政権寄りの人事を行ってきた」と主張した。また、「国民の力」の“弾劾真相調査団”は文在寅政権司法部の過ちを記録するレベルで『金命洙白書』の発刊に着手する計画だと14日明らかにした。さらに金命洙氏を職権乱用などの疑いで告発する案も検討している。今後の動きが気になるところだ。
法の番人がとんだ嘘つきであったとは。なんとも情けない現実である。
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