共用施設を使わない家庭の「マンション管理費」を値切ることは可能か?

 

それを聞いて、Aさんはいいます。

正直言って、老夫婦2人がいつまで生きるか…ということを考えざるを得ない。あと、夫が5年、妻が10年ぐらいの寿命なら、このままでも何とか行けるだろうが、その暮らしが長く続くと、いつかは破綻する…。今は100歳まで生きるのも珍しくないから。妻もいずれ施設に入るとすると、その時は、売却するか、賃貸に出すしかないだろう。

だったら、今のうちに、もう少しコストが安いマンションに買い替えて、移ったほうがいいのだろうけど、妻(母親)はこのマンションでの暮らしが気に入っていて、このまま住み続けたいと思っているようだから、息子は、とても母親にそれを言えないだろうな…と。

しばらくは、このまま住み続けて預金を切り崩していくしかないな…。だから、せめて、管理費等のコストだけでも少し安くならないかと思うんだよね。共用施設は使っていないのだから…。なんか納得がいかないな…と。

共用施設が充実していることが売りでそれがマンション全体の価値を上げているとすると、使用する頻度に関わらず、その維持管理費用は、みんなで平等に負担する…という考え方は、そう簡単には変わらないと思います。それが、ホテルライクが売りのタワーマンションというものなのです。

やっぱり、高齢になってからタワーマンションを購入する場合は、年金暮らしになっても、年々上がる管理費等の支払いに耐えられる人…というのが条件なんでしょうね。

または、一方の施設入居等で厳しくなったら、売却するか、賃貸に出すかする…という割り切りも必要なのかもしれません。そのためにも資産価値を維持する…ということが大事になるのでしょう。

でも、そうは思っていても、暮らし慣れてしまえば、お友達がいれば、引越したくない…と思うのも人間です。

image by: yoshi0511 / Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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