それで、その後に刺繍の手を止めて、私の足先を指差してね。
「おまえの足な、足袋に穴っぽがあいてるけれども、ボロな足袋をはいていることは、一向に恥ずかしいことはないぞ」と。
「そのボロな足袋をはいていることによって、心が貧しくなることが恥ずかしいんだ、その足袋の穴から、いつでもお天道さまを見てろ」と。
これは、私のあんちゃん、偉かったなと思うんですね。で「いつでも心は貴族のような心を持っていてくれ」。
三つ目に、「貧しても鈍するな」。この言葉の意味を当時、私は分かりませんでしたが、「どんなに貧しくても、卑しい根性を持つな」ということですね。
そして、もう一人のあんちゃんは、こういうことを言いました。
「同じ男として生きる以上は、自分の心のどん底が納得する生き方をしろよ」と。
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