固定観念に縛られすぎるのも問題ですが、頭を柔軟にすればいいということでもないようです。そんな「真理」を綴っているのは、現役精神科医のゆうきゆうさん。ゆうきさんは無料メルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』で今回、「ミカンを分ける方法」を考察して悟った、「固定観念から脱却することで失ってしまうもの」を記しています。
ミカンを一切の文句なく分ける方法
こんにちは。ゆうきゆうです。
「ミカンを分ける方法」というものをご存じでしょうか?それはこんな問題です。
あるところに、大きなミカンと、小さなミカンがありました。これを2人の子供から文句が出ないように分けたい場合、どうするのがいいでしょうか?
もし1個ずつ渡した場合、小さい方を渡した子供から文句が出ます。当然です。
「あぁっ!僕だけ小さい!快感…!」
という被虐的な少年はそうそういないと思います。
おそらくよくある回答はこうです。
「どっちのミカンも半分にして、大きい方の半分と小さい方の半分を、それぞれに渡せばいいのでは?」
これ、結構、正解に近いと思います。素晴らしい。
ただ分ける人間が不器用で、それぞれうまく半分に割れなかったらどうするか。そもそもミカンって、房に分れてますからね。この房が奇数だったら最悪です。ちょうど半分に割れない。余りの1房を半分にするのもどこまで納得されるか、という話です。
さぁ困った。
…回答は…
回答は…?
それこそが
「全部ツブして、ジュースにする」
というもの。そう。ミカンジュースという液体にすれば、半分にするのはカンタンです。ミカンの房などと違って余りがありません。特にハカリなど使えば、1mlとかそれ以下の単位まで、かなり正確に半分にできるはずです。
よく「頭の体操」みたいな本に掲載されている問題で、これによって出題者は
「固定観念に囚われていてはいけない!頭を常に柔軟にしよう!」
みたいに結論づけてます。
それ本当に正解か。いや、言いたいことは分かるんです。でもね?ジュースですよ?
「ぼく、ミカンのまま食べたかったのにー!」
っていう子供が絶対出ます。
そりゃそうですよ。少なくとも「食感」とかは失われちゃうわけですし。
高級レストランで出てきた料理を全部ミキサーにかけて「飲めば一緒でしょ」に近い。
失われた!失われてないようでいて失われた!