皆さんの協力が人類を守る
ということで、いかがだったでしょうか。血栓は怖いですが、数字や患者の状況などを加味すると、血栓が生じたのは色々な条件が整った上にかなり稀だということが客観的に理解できるかと思います。逆に言えば、女性で血栓ができやすい条件が揃っている場合は、その点を医師に相談するなどの対応も今後必要だと思います。
皆さんには客観的なデータと冷静な判断で、ワクチン接種に望んでいただきたいです。どんなに有名な人であれ、ジャーナリストであれ、医者であっても、根拠やデータがなくワクチンの恐怖を煽っていたら、すぐに鵜呑みにはせず、まずは疑って立ち止まるべきです。今後ワクチンの供給が広がって、このパンデミックを終わらせられるかどうかは、個人レベルではなくて皆の協力が必要です。ワクチンを接種することは、自分や家族だけの身を守るだけでなく、人類全体を守ることにつながっていると意識していただきたいです。インドの惨状を見て、ファイザーのワクチンを昨年すぐに受け入れていればこんなことにはならなかったのにと思うと、非常に心が痛みます。
最後に、僕がワクチンを打った時に感じたことは、ワクチン開発と配布に関わった皆さんありがとう! そしてサイエンスありがとう! でした。自分も免疫学の研究をしているだけに、非常に感慨深い瞬間でした。コロナウイルスの蔓延には何のプラスもありませんが、この危機をきっかけにワクチン開発にイノベーションが起こったことは事実であり、大きなプラスです。科学と医学がここで飛躍したように、我々ワクチンを受ける側の意識も一歩前進する必要があると感じています。そういった意味で、お伝えする情報が皆さんの判断基準の役に立ったら幸いです。
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