コロナ後の旅館は「おひとりさま」大歓迎に。宿泊ビジネスの常識に変化の兆し

 

ひとり旅では、海外は不安もあるので、気軽で安心な国内を選択することになります。また、ひとりなら、行き先も日時も自分の思い通りになり、思い立ってすぐに出ることもできます。さらに、結婚しない人が増えているので、ひとり旅が多くなるのは、当然のことなのかもしれません。

宿が積極的に“おひとりさま”を取り込むように推奨するにも理由があります。家族連れやグループに比べ、リピーターになりやすいのです。恋人や夫婦のお客さまの場合、同じ空間にいても、空間の想い出はあまり残らず、「2人で過ごした時間」が想い出として残ります。

2人で旅をして、2人で楽しいひとときを過ごした。そんな想い出です。グループの場合、みんなで楽しい会話をして、賑やかに過ごした時間の想い出です。極端に言えば、場所はどこでも良いのです。2人やグループで楽しい時間を過ごしたら、また楽しむために「次はどこに行こう?」となるのです。

しかし、ひとりの場合、“その宿にいる自分”が、想い出のすべて。空間も時間も、心の中に明確に刻み込まれています。そこで、心からのおもてなしを受ければ、その印象は強烈に残り、「また来たい!」と思うようになるのです。つまり、リピーターになりやすいということです。費用もひとり分なので、家族連れやグループより決断しやすいのです。

今後ますます、ひとり旅は増えるでしょう。“おひとりさま”を断っている宿は、手遅れにならないように……。

image by: Shutterstock.com

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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