イラン・ロシアとの関係性を深める中国の思惑
そしてそこに加えるなら、中国がどんどん進めるイランとの協力強化とロシアとの連携の強化でしょう。これは直接的な影響もありますが、中ロの連携によって、東アフリカ地域での勢力圏拡大が行われており、そこを対イスラエル・中東への足掛かりとして守らないといけないアメリカの神経を逆なでし、実際に軍事的なリソースを含む様々な戦略的リソースを割かせています。トルコとの面白い関係もそうでしょうし、シリアへの肩入れも同じでしょう。
そうすることで、米欧から中国に向けられる注意と批判のベクトル(人員と軍事力など)を分散させて、中国対応、特に台湾問題への直接的な関与度合いを一気に落とす戦略的な動きにも余念がありません。
このような経済的、戦略的な動きと合わせて、インド太平洋地域における軍事的なバランスを見直してみた時、果たしてどちらに軍配は上がるでしょうか?
そしてそのバランスは今後どう変化し、その変化は米中、それぞれの同盟国にどのような影響を与えるでしょうか?
そして、これから生まれてくるバランスは、“6年以内に起こる可能性が高い”と証言される米中戦争を早めることになるのか?それとも回避する方向に抑止力として働くのか?
非常に目が離せない状況がそこにあると私は考えますが、皆さんはどうお考えになりますか?
国際情勢の裏側、即使えるプロの交渉術、Q&Aなど記事で紹介した以外の内容もたっぷりの島田久仁彦さんメルマガの無料お試し読みはコチラ
image by: 防衛省 海上自衛隊 - Home | Facebook