放送法違反は明らか。現NHK経営委員長・森下俊三氏とは何者か?

 

【サーチ&リサーチ】

*森下俊三氏は、2018年3月13日付で、阪神高速道路会長からNHK経営委員会の委員長代行に就任。《東京》が最初に記事にしたのは2019年10月。

2019年10月1日付
タイトル「注意決定の議事録 野党への公開拒否 NHK経営委」の記事。「かんぽ生命保険の不正販売問題を報じた番組を巡り、日本郵政グループから抗議を受けたNHK経営委員会が、NHK会長を厳重注意した問題で、野党は3日、国会内で合同ヒアリングを開いた。野党は番組の編集権を侵害したとして、厳重注意を決めた際の議事録公開を求めたが、経営委側は拒否した。森下俊三経営委員長代行は議事録について「関係者の同意がなければ非公開と内規で定めている」と説明。立憲民主党の川内博史氏は「放送法は議事録作成と公表を定めている」と、再検討を求めた」と。

*その後、森下氏は互選で経営委員長に就任する。2020年3月5日。経営委の会合で森下委員長は番組内容について意見を述べていたことを国会で認めている。そして…。

2020年3月14日付
タイトル「「かんぽ批判番組問題」 NHK経営委、法抵触か 会長に注意 議事概要判明」の記事中、以下の記述。「NHK経営委員会が2018年10月23日の非公開の会合で、当時の上田良一会長を厳重注意した際の議事概要が13日、判明」。「委員側は、出席した上田会長に「インターネットの情報は偏っているので、(番組の)作り方に問題があるのではないか」と発言していた。発言者名は伏せている。経営委による個別番組への干渉を禁じた放送法に抵触していた疑いが強まった」と。

*その後、NHKの第三者機関「情報公開・個人情報保護委員会」が議事録を公開すべきだとの2度目の答申。2021年3月9日に森下氏は経営委員長を再任される。そして今日の記事につながる。

●uttiiの眼

もっと早い時期に公開がなされていれば、放送法違反に関する議論も大きくなり、そうしたことこそが「NHK改革」に資することになったのではないだろうか。とりあえず「NHK経営委員会改革」が必要であるに違いない。

image by:Dutchmen Photography / Shutterstock.com

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ニュースステーションを皮切りにテレビの世界に入って34年。サンデープロジェクト(テレビ朝日)で数々の取材とリポートに携わり、スーパーニュース・アンカー(関西テレビ)や吉田照美ソコダイジナトコ(文化放送)でコメンテーター、J-WAVEのジャム・ザ・ワールドではナビゲーターを務めた。ネット上のメディア、『デモクラTV』の創立メンバーで、自身が司会を務める「デモくらジオ」(金曜夜8時から10時。「ヴィンテージ・ジャズをアナログ・プレーヤーで聴きながら、リラックスして一週間を振り返る名物プログラム」)は番組開始以来、放送300回を超えた。

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【著者】 内田誠 【月額】 月額330円(税込) 【発行周期】 週1回程度

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