もはや時間の問題?整いつつある清原復帰の道筋
暴力事件を起こした中田翔に救いの手を差し伸べたことで、清原復帰への道筋を作ろうとしている原監督。それは別の事象からも伺い知ることができる。
①これまでの巨人ではあり得ない桑田真澄のコーチ復帰
巨人は今シーズンから投手チーフコーチ補佐として、桑田真澄を就任させたが、この人事に多くの野球ファンが驚いた。なぜなら、巨人はFAなどで自ら球団を出ていった人間に対して、コーチやスタッフで復帰させないというのがこれまでのやり方だったからだ。
桑田は2006年まで巨人でプレーしたものの、メジャーへの夢を諦めきれずに巨人を退団。その後、ピッツバーグ・パイレーツに入団している。
「一番驚いたのは桑田コーチ本人だと思います。メジャー挑戦を発表した時点で、自分はもう巨人に戻ってくることはないと決心したはずで、それだけ球団を出ていった人間に対して巨人は冷たかったのです」(前出・スポーツ紙記者)
その桑田をコーチとして呼び戻したのが原監督。GMも兼ねて自由に球団を動かせることが、これまでのタブーを打ち破るきっかけとなったのかもしれない。
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②岡本の次を育てろ!ホームランバッターの育成
巨人には若き大砲として岡本和真がいるが、それ以外にこれといったスラッガーがいない。元気な若手は育っているものの、みな中距離ヒッターでホームランバッターと呼べる人材が不足しているのだ。
打撃コーチという肩書は巨人に存在せず、野手総合コーチがそれにあたるが、現在は石井琢朗氏と村田修一氏が1軍コーチを務めている。
「石井コーチはホームランバッターよりも、小技や走塁を絡めたバッティングをする選手の育成に定評があります。村田コーチは本塁打王を2度獲得した名選手ですがまだ若い。もともと清原は選手を分析する洞察力が優れていると評価されていて、打撃コーチに最適。球界を代表するような主砲を育ててほしいと原監督が思ってもおかしくはありません」(前出・スポーツ紙記者)
“巨人の4番”という重荷を知る清原だけに、その経験を教える側として生かしてもらいたいところだろう。
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③原監督が野球人としてこだわる球界全体の発展
「原監督は巨人一筋で生きてきた人ですが、実は巨人だけでなく、球界全体の発展をしっかり考えていることでも知られています。よく原監督は“野球人”という言葉を使いますが、まさにその表れです。野球に対する愛情がとても深いので、野球人としての生き方をとても大切にしています」(前出・スポーツ紙記者)
確かに清原は薬物で大きな失敗をしてしまった。しかし、その後はきちんと更生し、野球に関する地道な活動もしている。
2019年11月に都内で開催されたワールドトライアウトでは監督を務めた清原は、「これからの人生を野球界に捧げたい」と語った。
その言葉通り、今年2月には「学生野球回復制度」を受講して資格回復が認定された。清原は覚せい剤取締法違反で逮捕されているため今すぐ復帰とはいかないものの、最速で4年後には高校野球の監督になることができる。
「もがき苦しみながらも自ら立ち上がり、清原は再び野球界の発展に貢献しようとしています。そんな清原に原監督が救いの手を伸べようとすることは容易に想像できます」(前出・スポーツ紙記者)
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今年で3年契約が切れる原監督だが、今のところ去就は定かではない。しかし、引き続きGMとして巨人に残る可能性は高く、清原に対して何かしらのアクションを起こす可能性もある。そうした観点からも、清原の巨人入閣は決して夢物語ではないだろう。