中国の「日本街」わずか2週間で閉鎖の怪。海外紙はどう報じているか?

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中国東北部の遼寧省大連市にある日本の京都の街並みを模したテーマパークが、8月25日の開業からわずか2週間足らずで閉鎖されました。「日本の文化侵略だ」との批判を受けたことが影響していると日本では報じられていましたが、海外では今回の閉鎖をどのように報じているのでしょうか? 今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤先生が、香港の英字紙による報道を翻訳して内容を伝えるとともに、同香港紙が伝えるロシアの北方領土「非課税ゾーン」設置に関するニュースも日本語に訳して分かりやすく紹介しています。

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中国で日本テーマパークが閉鎖

中国の大連市にある日本をテーマにした超大規模な文化・住宅プロジェクト「唐小京都」が、開業後、わずか2週間で閉鎖されました。

その模様を香港サウスチャイナモーニングポストは以下のように伝えています。

京都の町並みを再現した大連市の「唐小京都」プロジェクトは、2週間前にオープンしコロナウイルスによる渡航制限が続いている国内の観光客に人気を博していた。

このプロジェクトのショッピングエリアは、京都の観光名所である清水寺の二年坂と三年坂を模している。家電量販店をはじめ、北海道や広島の物産店、日本料理店などが出店している。

2019年に60億元(9億2,800万米ドル)をかけて建設を開始し、2024年の完成を目指している60万平方メートルの複合施設の一部である。

主導する大連樹園集団は大連市から一時的に操業を停止するよう指示を受けたという。

中国のオンラインコミュニティからは、日本文化の「侵略」であるとの批判も寄せられていた。また大勢の人が集まることによるコロナウイルスへの懸念を指摘する政府関係者のコメントもあった。

日本側のパートナー企業である株式会社 JPMのホームページによると、

「本開発プロジェクトは最終的に50万平方メートルの敷地に1000戸の住宅別荘、100の商業店舗が混在する和風の街並みになります。」

「各住宅にも小商いができるスペースがあらかじめ組み込まれていて、家主は自分の販売戦略、趣味などを考慮して、商店、土産物店、茶房、喫茶店、居酒屋、各種趣味の店、工房等を開くことができるように設計されています。」

「路地に面する住宅兼小商いの商店は、小京都にさらなる活気と賑わいと与えつつ、凛とした雰囲気を醸し出し、まるで京都に来たような錯覚を覚えることでしょう。」

完成すれば今までにない日本のテーマパークになりそうです。

今回の閉鎖はあくまで一時的なものとの事ですが、「中国のオンラインコミュニティーが文化侵略であると騒いでいる」との報道は気になります。中国共産党も自らの存在基盤としての反日イデオロギーと経済利益のバランスをとりながら進めているという事でしょう。

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