ワークマンのPB商品は高くても売れる。決め手はハイスペックとデザイン性にあり

 

プロコアシリーズは作業用の服として作られていますが、ブラックエディションシリーズは、黒のイメージで統一していたり、デザインやスタイルも、普段使いもできるレベルのファッション性の高さです。

ポケットの数とか、素材の良さといった、機能的な価値に加えて、かっこいいとか、普段使いもできそう、といった心情的でイメージ的な面の、両方をマッチさせた、ワークマンならではの、ブランドイメージの構築の仕方です。

ワークマンは、このようなプロ用の商品を集めた、「WORKMAN Pro(ワークマンプロ)」という、新しい業態の店舗の出店も計画していて、そこでこのプロコアシリーズの商品を、メインラインアップとして販売していきます。

この新しい店舗で、ファッション性の高いデザインを採用し、かつ現場作業員が普段着として着用できるほか、一般のお客がアウトドアでも着やすい商品として、着ることができる、と告知していく考えです。

一般的に、現在のブランドよりも、高い価格帯の商品を出していくことは、簡単ではありません。既存顧客が離れていくことが考えられますし、消費者の間で「安い」とか、「お値打ち」と考えられているということは、そのイメージを持って店頭で、無意識のうちに「いつもより高い」と、認識されてしまうことが多いからです。

しかし、ワークマンのこの事例では、スペックでの付加価値と、デザインという心情的な価値の、両方を植え付けたことが他と異なる点です。さらに、売り場所までも追加して、この高機能、高価格帯のブランドを売り出していく、といういわば「マーケティング・ミックス」を、実践しているのです。

これまでも、「ワークマンプラス」、「ワークマン女子」などの、面白い企画を打ち出してきたワークマンが、この高価格帯へのチャレンジに注目したいと思います。(※本記事は、メルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』2021年9月7日号の一部抜粋です。続きをお読みになりたい方は、ご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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image by: Ned Snowman / Shutterstock.com

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