わかった!病室で暗証番号を言うのはよくないと危機管理で黙っているのかもしれない!と、「じゃあ、ノートに番号書ける?」と、ペンを持たせると、さらさらっとへのへのもへじを描きました。「おお!それが描けるのすごいね!!次!暗証番号を書いてみよう!!」と言うと、ポンとペンを落とします。
私はイライラしてきました。「ねぇ、パパ、支払いはね、勝手に引き落とされてるとして…暗証番号がわからないと困るじゃない?スタッフの皆さんの給料日はどうする?そしてあの他の銀行の通帳は何なのよ?」「…知らん」父は面倒くさそうにして、テレビをつけようとします。怪しい。
テレビをつけたら、日曜の夕方だったので競馬番組をやっていました。競馬番組を見ながら、しばらくまた違うお話。すると父は安心したのか、昔の競走馬の思い出話や好きな競馬場の話。オッズがどうとか、払い戻しがどうとか、何番の馬が良いとか、かなり難しい数字に関することをペラペラ喋りはじめました。
今です。「ねぇ、パパ、暗証番号は?」…白目。「今、いくつだっけ?」「28!!」「暗証番号は?」「…おまえ、しつこいな」。気づけば同じ病室に入院している皆さんがしんとなって私たち親子の会話を聞いていました。私…親の銀行の暗証番号を無理矢理聞き出そうとするものすごく悪い娘みたいになってません?!
「ちょっと!!暗証番号がわからないと困るってわかるでしょ?!なんなのよ!!私、怪しい娘みたいになってるじゃない!!」小声で父に言います。父はクククと笑い、「暗証番号…」と私が言うと、また白目をむきました。
皆さん、人生何があるかわかりません。家族の銀行の暗証番号。大切なものは元気なうちに聞くなり調べるなりしておくことをおすすめします(結局、とうとう最後まで暗証番号はわかりませんでした)。
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