誰もが「何かのオタク」時代、ファッション界にも“推し”はアリか?

 

ファッションとは人を演出するものであり、常に変化し続けるものである。したがってファッションブランドそのものに固定したイメージを設定することは少ない。しかし、推されることを前提にした偶像=アイドルを設定し、それをブランド化することはできるのではないか。

例えば、ブランドに5人のキャラクターを設定し、それぞれのカラーとキャラクターを明確にする。それを漫画家やイラストレーターに表現してもらう。それがコレクションテーマになる。そして、そのキャラクター毎に商品を設定して、それを着用するモデルのヘア&メイクもキャラクターイメージに合わせる。そのモデルがランウェイを歩けば、それがコレクションになる。

漫画家やイラストレーターは、プリキュアシリーズのように、シーズン毎に変えてもいいだろう。コレクションは、リアルよりも、ゲームやアニメの中で表現するのも良いかもしれない。ここまで行えば、ブランド推しに近づくのではないだろうか。

編集後記「締めの都々逸」

「押しも押されぬ ブランドだけど アイドル人気にゃ 敵わない」

ファッションが主役を張れた時代は、ファッションが時代をリードしていました。しかし、そんな時代は過ぎたと思います。むしろ、日本の様々なカルチャー、サブカルチャーを貪欲に吸収する時期に来ているのではないでしょうか。

これは、海外のデザイナーがやりたくてもできないことです。日本のデザイナーだからこそ、日本のカルチャーを理解し、吸収することができる。それで初めて、国際的に通用するブランドになるのではないか、と思案している次第です。(坂口昌章)

image by:Robert Way / Shutterstock.com

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