これは中国共産党にとっても深刻な問題です。彼女は世界ランキング1位を獲得した唯一の中国人テニス選手であり、2013年に人民日報が書いたように、中国政府から模範的なアスリートとして称賛されていたからです。中国内で過去も今もこれからも注目を浴び続ける人なのです。
状況は刻刻と変わっていますが、11月21日朝8時現在では中国共産党系メディアの編集長がツイッターに「彼女は近く人前に姿を現し、何らかの活動に参加するだろう」と書き込んでいるようです。
ここまでの問題になった以上、中国は彼女を記者会見させざるをえないでしょう。しかし録画ではなく彼女の安全が保障された環境での生会見でないと世界は納得しないでしょう。
それは中国政府にとってとてつもないリスクです。どんなに事前に脅かしていても、その場で暴露されるリスクがあるからです。
この問題、中国政府の対応によっては、北京で行われる冬季オリンピックの開催の可否のみならず、共産党の支配体制そのものを揺るがすインパクトがあります。
中国共産党は大きな爆弾を撃ち込まれたのです。それは核弾頭でもミサイルでもなく、一通のSNS投稿でした。今後の処理の仕方によっては超新星のように大爆発する可能性があります。
(メルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』 11月21日号より一部抜粋)
社会の分断化を推し進める「バランスを欠いた報道」を見極めるために
メルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』 では、在米14年の経験と起業家としての視線、そして大学教授という立場から、世界で起きているさまざまなニュースを多角的な視点で分析。そして各種マスコミによる「印象操作」に惑わされないためのポイントを解説しています。11月中であれば、11月配信分のメルマガ全てが「初月無料」でお読みいただけます。この機会にぜひご登録ください。
月額:¥330(税込)/月
発行日:毎週 日曜日(年末年始を除く)
形式:PC・携帯向け/テキスト・HTML形式
日本のマスコミが伝えない海外報道の読み解き方とポイントを解説する大学教授・大澤裕さん新創刊メルマガの詳細・ご登録はコチラから
image by: Mai Groves / Shutterstock.com