国民はまんまと騙された!?ドゥテルテ父娘がとんだ茶番劇を演じたワケ

 

とまあ、これだけ見ると「ドゥテルテ家 マイペース父娘のドタバタ喜劇」だが恐らくうまーく世論を煙に巻いた周到なプロジェクトが繰り広げられている気がする。

まずドゥテちゃん。政界引退なんぞしないしない。フィリピンでは歴代大統領が任期後、次の政権から追訴、投獄されることが多いエストラーダやアロヨちゃんもそうだな。

ドゥテちゃんも過激麻薬撲滅政策によりかなりの人間が司法手続き無しで殺害されたことが世界的にバッシングされ、国内だけでなくすでに国際刑事裁判所が捜査を開始していると言われている。引退した途端に数々の裁判が待っていることになる。

次にボンボンマルコス上院議員。はっきり言って彼自身の政治的手腕、指導力、説得力、カリスマ性すべてにおいてま~ったくといって目立たない人だ。残念ながら。

彼の父はいわずと知れたマルコス元大統領。何十年にもわたり独裁政治を続け政敵アキノ氏の暗殺にもかかわったとされた。アキノ氏の妻(後のアキノ大統領)を中心湧き上がったピープルパワー革命により贅沢三昧の奥さんイメルダ婦人と共にマラカニアン宮殿から追い出されハワイに亡命。

対外的には悪政とされていたマルコス政権だが、実は結構「あの頃は良かった」という国民も多い。インフラ整備とか結構すごいことやってたしと。あれほど革命だ革命だと駆り立てられて誕生した政権も、結局貧富の差が縮まることなく今にいたってるじゃねえかという意見もある。

実はドゥテルテ大統領もマルコス政権大絶賛派である。戒厳令を敷いてまで反政府運動を弾圧した独裁マルコス大統領の遺体を反対派を押し切ってマニラの英雄墓碑に埋葬することを認めたのが何を隠そうドゥテちゃんだった。

歴代大統領の誰もが決して許さなかったことをあっさりと。マルコス一家とドゥテルテ一家の親交はここで深まったといえる。

そしてサラちゃん。迫力、人気はピカ一。でもまだそれはやっぱり父ちゃんの七光りが否めない。本人はとってもアグレッシブ。独立心旺盛。トップになる気満々。

が、ちょっと待てよ。同家族から続けて大統領が誕生しては、反対勢力がこぞって彼女をつぶしにかかる。父ちゃんの影がチラチラしている今は時期早々?彼女が父に従順でないことは十分アピールできた。ここは副大統領で、時期大統領選に華々しく登場した方がよくない?

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