「反日は病」「55%が政権交代希望」ドタバタ韓国大統領選の行方

kp20211213
 

来年3月9日の投開票まで3ヶ月を切り、激しさを増す韓国大統領選挙戦。先日掲載の「韓国与党で内ゲバ勃発。大統領候補巡り知日派議員と党本部が対立」や「焼肉屋で手打ち?韓国大統領選前に野党を襲った危機と電撃的和解」等の記事でもお伝えしたとおり、与野党ともにドタバタ劇が目立つ展開となっていますが、有権者はどのような審判を下すのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、韓国紙が行った世論調査の結果を紹介しています。

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韓国民55%が政権交代を望む

11月5日に「国民の力」党の予備選挙で勝ち大統領候補として選出された尹錫悦(ユン・ソンヨル)。12月6日にいよいよ本格的に選挙対策委員会(選挙キャンプ)が編成され現在に至っている。一つの問題が収まればまた別の問題が発生しと、盤石の状態までいくにはまだ時間がかかりそうだが、5日ほど経過する中、だんだん落ち着いた感じにはなってきている。

民主党は反日フレームが基本として敷かれているため、韓国の大統領には非民主党から出てほしいというのが正直な筆者の気持ちだ。反日病という精神病にかかっているのだと指摘する韓国人もいるくらいだ。こんなきついことばは、日本人が声を大にしていえばいうほど逆効果になってしまうが、同国人の韓国人が声をあげてくれることでその真実性、信頼性が増すというもの。他力本願に頼らざるを得ない。

で、創刊33周年を迎える国民日報が12月9日に大規模な世論調査をやり、その結果がでていたのでご紹介したい。結論は、韓国国民10人に5人以上が政権交代を希望していること分かったということ。今月12月の6~7日に全国の成人男女1,012人を対象に実施した世論調査だった。「政権交代のために野党候補が当選した方が良い」という回答者が55.1%を記録した。一方、「政権継続のために与党の民主党候補が当選した方が良い」という回答者は37.8%だった。特に、5年前の大統領選挙で文在寅に投票したと答えた回答者の32.3%が、「今回の大統領選挙では、野党候補が当選しなければならない」と考えていることもわかった。前回の大統領選挙当時の文在寅候補支持層の約3分の1が、政権交代の方向に心が変わったことをうかがわせる内容だ。

性別では、女性より男性で政権交代をすべきだという世論が高かった。男性の59.0%が、女性の51.2%がそれぞれ政権交代をすべきだと答えた。年齢別に分析した場合、唯一40代で「政権継続」(50.5%)が「政権交代」(42.6%)より高かった。民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補の強力な支援軍が40代であることを示す事例となっている。

地域別では、大邱・慶北(テグ・キョンブク)地域で政権交代世論が69.0%で最も高かった(ここはもともと保守系が強い)。「民心風向計」と呼ばれる忠清(チュンチョン)地域は、56.0%で平均を若干上回った。忠清地域は筆者も住んでいる地方。ここで勝利をおさめるものが大統領選挙でも勝つというジンクスがあることから「風向計」とか「風見鶏」などと言われている。民主党のままでいいという政権維持の声は全羅道(チョルラド、66.0%)で最も大きかった。低学歴層・低所得層で政権交代に対する要求が高かった。

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