あのユニクロが国内ECのパートナーに「アンドモール」を選んだ理由

 

一方で、デベロッパーとしてモールを開発し、そこで売ってくれるテナントさんを探す三井不動産にとっても、リアルなモールでの販売に加えて、アンドモールでの販売があるので、手数料収入も、リアルとネットの両方から入ってきます。

こう考えていくと、店舗側もデベロッパー側にも、どちらにも良いことのある、インターネット通販の仕組みといえます。このあたりが、ビジネスモデルを組むときに、考えに入れなければいけない、“モノ”の流れと、“オカネ”の流れとの、両方をうまくいかせる仕組みだと言えます。

そして今度は、ユーザーすなわち、「買う人」の視点で考えてみましょう。ITが進化することに伴って、リアルでもネットでもどこでも探すことができ、どこででも買うことができ、どこにいても買った品物を受け取れる、ということが今は「当たり前」になりつつあります。

たとえば、リアルな店舗で探して、ネットで買って自宅で受け取る、というように、顧客がどこででも探せて、買えて、受け取れるということが普通になってきています。ということは、この動きに対応できない企業は、顧客から「不便だな」と思われてしまい、売り逃しにつながってしまいます。

アマゾンが、アメリカでは、リアルの書店を持っていたり、無人レジの店舗を開発しているのは、このようにユーザーが、リアルとネットの、買い物の垣根を感じなくなるだろう、という判断からなのでしょう。

このように、顧客がどこででも、探し、買い、受け取ることができるようにするということを、オムニチャネルと呼びます。ちなみに、オムニとはラテン語で「全ての」という意味です。今回のユニクロは、まさにその1つのチャネルを、とても合理的なやり方で追加したのです。

このように、ユーザーニーズの変化に、いち早く対応することは、どんな会社にも必要ですよね。

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