55歳ならまだ間に合う。定年後に「こんなはずじゃなかった!」と後悔しない秘訣

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人生100年時代を生き抜くにあたり重要となってくるものの1つに、60歳の定年を迎えた後の生活が挙げられます。金銭面でも気持ちの上でも充実した「定年後生活」を送るためには、どのような準備が必要となってくるのでしょうか。今回、ファイナンシャルプランナーで『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』などの著書でも知られ、NEO企画代表として数々のベストセラーを手掛ける長尾義弘さんが、定年まで5年を残した55歳からを「助走期間」と位置づけ、そこから60歳までにしておくべきことを具体的にレクチャーしています。

プロフィール:長尾 義弘(ながお・よしひろ)
ファイナンシャルプランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』『定年の教科書』(河出書房新社)、『60歳貯蓄ゼロでも間に合う老後資金のつくり方』(徳間書店)。共著に『金持ち定年、貧乏定年』(実務教育出版)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

定年まであと5年。「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないために唯一心懸けたいこと

「55歳」。

定年まであと5年。昇給がストップになったり、役職定年を上司に言い渡されたり、人事部の定年研修への参加を呼びかけられたり……。

もっとも定年について意識をするのがこの55歳だと思います。

「ヤバイ!」と思っているけど、具体的に「何がヤバイ?」「何をすべきなのか?」という漠然とした不安を覚えると言う人が多いのではありませんか?

そんなふうに感じた人は、この記事を読んでください。

定年までの時間を、ただ漠然と過ごすのと、しっかり準備をして迎えるのでは、生活の充実度が大きく変わります。

定年後に「こんなはずじゃなかったのに!」なんて後悔しても遅すぎます!

そんなことにならないために心懸けたいことを書いてみました。

思っていたよりも就業期間が延びる?

定年というのは人生の中でも大きな節目になります。そして定年後の不安は、何と言っても「働き方」と「収入」の問題でしょう。

定年後は、再雇用で働く人が多くなりました。しかし、再雇用と言っても、定年前と同じような仕事を続けるにもかかわらず、給与は半減になってしまい、役職も部下もいなくなり、もちろん権限もなくなってしまいます。この状態が65歳まで続くのが一般的なケースで、自分もそんな感じで働くのかな?というイメージをお持ちではないでしょうか?

ところが、この流れは自分が65歳になった時には、すでに通用しなくなっていることでしょう。

というのは、現時点で55歳ならば、再雇用の終わる65歳は10年後です。しかし、10年後には再雇用の終わりが70歳に延びている可能性が大きいのです。

2021年4月より、70歳までの雇用が努力義務になりました。長生きの時代になり、就労期間はどんどん伸びています。

ということは「定年まであと5年、再雇用で5年、なんとか会社にぶら下がって我慢をしていれば、老後はなんとかなりそう!」なんて、甘い考えは、65歳になったときに打ち砕かれることになるかも知れません。

60歳定年まであと5年、さらに70歳までのあわせて15年の就労期間が待っているのです。

22歳から55歳まで、33年間働いてきたのですが、さらに15年。まだ3分の1も働く期間が残っているのです。

言われるままに仕事をしていたり、やる気のないまま仕事をするには、15年は長いです。

だからといって、グチばかり言っていると「使えない、ウザい親父」になってしまいます。

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