すべて、ご褒美に
とはいえ、完全に一生使うな、というわけではありません。大切なのは「ご褒美に設定」することです。
そのためには、まず目標を定めること。
「今日はこれをやったら、夜に満足して眠れるはずだ」
「この仕事こそが今、最重要だ」
「この勉強をやることが自分にとって何より大切だ」
そんなふうな、自分にとって一番のミッションを決めてください。そしてそれを、メモ帳でもテキスト画面でも構いませんので、何かに書いて目の前に置くことです。こうすることで、「何をするべきか?」という思考エネルギーを使わずに済みます。
実際に「アイビー・リー・メソッド」というものがあります。これは、コンサルタントであるアイビー・リーという人物が提唱したメソッドです。ある大企業の社長が、このアイビー・リーに、仕事のコツを尋ねました。すると彼はこう答えたのです。
「毎日、自分がやるべき最重要の仕事を6つピックアップしてください。そしてそれに優先順位をこなしてください。そのあとで、優先順位が1のものから順にこなしていってください。一つをこなすまで、次の番号のものをやってはいけません。もし途中で終わってしまったとしても、気にしないで構いません。なぜなら、最重要のことをやったからです」
実際にその社長は、それまではとにかく思いつくものなどをすべて並行してやっ
ていました。そのため、その方法にも半信半疑だったそうです。
しかし実行したところ、格段に仕事が進みました。そしてそれを部下にも勧めたところ、会社の業績は格段に上がりました。
そのため社長はアイビー・リーに、このアドバイスへの報酬として、2万5,000ドルを払いました。日給2ドルの時代の話でしたから、現在の価値にすると数億円になります。すごいですね。
ですので実際、みなさんもこの方法に従ってみてはいかがでしょうか。
もちろん6つピックアップするのは大変かもしれませんので、せいぜい3つくらいまでで構いません。そしてそこに優先順位を1から3までつけて、最初から順番にこなしていくのです。
さらに、その目標すべてがが終わるまで、SNSなどを始め、あなたの楽しいと思うことに接しない!と決めることです。また、他にもあなたのやりたいことが生まれたら、すべてそれを「ご褒美」にしてください。
この方法の素晴らしい点は、集中できるだけでなく「次は何をしよう、並行して何をしよう…?」というように、余計なことを考えなくて済むことです。
また「今ここで、マンガを読もうか、少し遊ぼうか」みたいに考える必要もな
くなります。「全部終わってからのご褒美」と決めているからです。
これを繰り返すだけで、あなたの生活は格段に高まっていくはずです。どうか覚えておいてくださいね。