このように、英国のメディアは、時に英国政府の考える「国益」に反する報道を行い、政府と激しく対立することも辞さなかった。日本の「記者クラブ」とは、まったく対照的だといえるだろう。
英国のメディアの姿勢は、日本にとっても参考になるものだ。どこの国でも、権力はメディアを押さえつける。権力とは、常にそういうものである。だが、その時、日本のメディアは、権力に屈して萎縮していてはいけない。言論の自由、報道の自由を死守することが、民主主義社会を守ることになるという使命感を持つべきだ。そのためには、権力に従順な「記者クラブ」の存在は百害あって一利なし。廃止すべきだと考える。
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