春休みは事故が起こりやすいので注意
春休みは子どもたちにとって一種独特で、一番開放感がある休みである。なぜなら、学年が終わったり、学校を卒業したりすることで、自分の居場所や所属感が少しあいまいになり、糸の切れたたこのようになるからだ。
卒業した子たちは小学生なのか中学生なのかはっきりせず、4年生だった子もまだ4年生なのか、5年生なのかよく分からない。
担任の先生も元担任というイメージになり、担任の見えない手綱がだんだん細くなっていく。「ゲーセン(ゲームセンター)には行かない」「自転車に乗るときにはヘルメットをかぶる」といった担任との約束の拘束力が日増しに弱まっていく。
実際、この時期にはヘルメットをかぶらなくなったり、ゲーセンで補導員に声をかけられる子が増えたり、万引き事件なども多くなる。
この時期の子ども会の行事なども、子どもたちが一種の無法状態に近くなっていて苦労したという世話人さんの話を聞いたこともある。
このように春休みは子どもたちの気持ちが緩みやすくなる。事故も起こりやすくなるので、親は十分に気をつける必要がある。
そのためにも、1年間の歩みと成長を自覚させた上で、新しい学年の目標や夢を考えさせることが子どものけじめになり、間違いも少なくなる。
まずは親子で新しい学年の夢や目標を話し合ってほしい。勉強、生活、運動、お手伝いや仕事、習い事などなど、いろいろな面から話し合おう。
ただし、いきなり夢や目標を言ってごらんという切り出し方ではいけない。それでは、子どもは構えてしまうし、何かお説教されたような気持ちになる。
楽しくおしゃべりするなかで、自然に夢や目標が形になっていくのがいい。
初出「親力養成講座」日経BP 2008年3月21日
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