作文や日記は中身を読んで褒める
子どもの絵は心の成長を示す足跡のようなものだ。一生で、そのときしか描けない。それを大切に取っておくことがいい思い出にもなるし、親が自分の作品を大切にしてくれるということ自体が子どもにはうれしいことだ。
褒めるところがないなどと思わずに、何でもいいから探して褒めてやろう。作文や日記もしっかりと読んで中身を褒めることだ。
子どもの作文や日記に対して「習った漢字をちゃんと使いなさい」「字が雑だ。もっとていねいに書きなさい」という親が多い。字がていねいに越したことはないが、大切なのは中身だ。
中身をしっかり読み、共感し、書き方を褒めることが大切である。特に褒めるポイントは以下の3点だ
- 様子を詳しく書いているところ
- 心の中を詳しく書いているところ
- 自分なりに工夫して書いているところ
なかにはこの3ポイントとも我が子の作文は弱いなと思うかもしれないが、それでもけなしてはいけない。ちょっとでもいいところを見つけて褒め続けていれば、必ず期待に応えてくれる。
褒めるのと同時に大切なのは、子どもの書いたことに共感したり、自分の体験を話してやったりすることだ。例えば、「こういう気持ちよく分かるよ。本当にそうだね」と共感したり、「お父さんもほんの少しの差で負けて悔しかったことがあるよ。5年生の時の運動会で…云々」などと話してやるのである。
子どもは親に共感してもらうと、とてもうれしくなる。また、親の子どものころの話を聞くとすごく喜ぶ。このような親の共感と体験談は、親子の距離をグンと近づけてくれる。
ノートやドリル類も振り返って、がんばったところを探して褒める。ノートの中でたくさん書いているところ、ていねいに書いているところ、丸がいっぱいついているところ、先生の赤ペンが入っているところなどがポイントだ。
そこを話題にして褒める。
健康診断の記録を使って成長を自覚させることもできる。1年前の身長と体重を最近の記録と比べると、どのくらい大きくなったかが分かる。
1年生の入学時と比べてもいいだろう。何センチ伸び、何キロ増えたかを数字で示すと、子どもはけっこう喜ぶので、ぜひ試してほしい。
学校でもらった賞状、皆出席賞なども大切にして、しばらく壁などに飾ってやるといいだろう。
できれば、がんばったことが思い出になるように、記念写真を撮っておくとさらにいい。
例えば、がんばった絵や工作、習字、作文、あるいはノートや賞状でもいいが、それらを手に持って記念撮影し、その写真を壁などに張っておくと、来年度への意欲につながる。









