他にも、水戸黄門が日本で最初に食べたとされるラーメンを再現した、茨城県水戸市のご当地ラーメン「水戸藩ラーメン」も提供しています。
レンコン入りの麺を使っており、ラーメンと一緒に出される、ニラ、生姜、らっきょう、ニンニクを好みで入れ、味変するという、少し変わったラーメンです。東京で唯一食べられるのが、このお店なのです。
このメニューを取り入れたのも、お店の魅力づくりのひとつ。店主は、お客さまを喜ばせることに貪欲なのです。歳を取っても、惰性で動くのではなく、積極的に、前向きに、営業を続けているのです。
昔ながらの出前も行っています。店主がバイクで配達しているのですが、最近のような配達料の上乗せもありません。
すべては、注文してくれるお客さまのため。こうした、お客さま第一のお店が“絶メシ”と呼ばれ、近い将来には消滅してしまうのです。
日本全国で、安くて旨い食堂が、後継者不足などで相次いで閉店しています。長年地元住民に愛された味が、絶えてしまっているのです。
美味しいチェーン店が多くなって、人びとは子どもの頃から馴染んでいるのかもしれませんが、想い出の味がチェーン店というのは、どこか寂しいと感じます。
地元のあの味この味を記憶に残したいと思うのは、時代遅れなのでしょうか。
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