親技としては、言うことを聞かないわが子へ対応ですが、親子の問題だと考えています。成績が良いから必要ないとか、悪いからアドバイスを聞かせるべきという問題でもありません。とはいっても、答えが決まっていない人がほとんどでしょうから、親技のお勧めを紹介します。
(条件付きで)自分の好きにさせる
この「条件付き」ですが、
・複数の中から選ぶこと
・期間を決めること
になります。「好きにしてもいいけど、条件がある!」と言って、以下の流れで進めていきます。
- 複数の中から、子ども本人に選択させる
- 具体的な目標を決める
- 期間を決めて、見守る
①ですが、本人が考えている案、親が考えている案、塾の先生など外部の力の人が考えている案といった複数の選択肢を用意すること。自分だけの案だけでは、認めないというところがポイントです。でないと、②と③が活きてきませんから。
①では、当然、自分のやり方を選択するでしょう。だからこそ、②では親を納得させる「目標」を自分で決めさせるのです。達成できたかどうかを判定するので、目標は数字にすべきです。
「頑張る」などは抽象的なので、次回のテストで理科○点といった具体的な数字を目標として決めること。すでに親技を実践している方は、A問題の正答率○%といった具合にさらに細かく設定する方がうまくいきます。
最後に③の期間ですが、できるだけ短い期間を決めるべきです。長くても1ヶ月以内にすること。理想は1~2週間です。
親は言うことも聞かないからといって、グダグダと嫌味を言ったりするのは意味がありません。険悪な雰囲気になるだけで、良いことは何一つありませんから。
本人に目標を決めさせ、やり方は自分に選択させて、期間中は好きにさせる。この割り切りが、大切です。
その代り、結果についてはどうだったか?を判定する。目標達成であれば、次の目標を決めて、また好きにさせれば親としても文句はないでしょう。
達成できないときは、また①に戻るわけですが、そのときには「本人が考えている案」は却下とします。今後ずっと却下するのではなく、次の決めた期間までは却下とします。
例え未達の場合でも、途中の様子は評価することを忘れてはいけません。普段より頑張ったのであれば、評価してやるべきですし、次のやり方にも取り入れることもすべきでしょう。
①~③は、本人の意見を尊重しながら、かつ厳しく客観的に判定することです。嫌味を言うのは禁物です。次のやり方で頑張ろうという姿勢を見せること。
①~③を繰り返してトライ&エラーを続けるわけですが、このペースだと1ヶ月に最低2回はトライすることができます。少しずつでいいので、精度を上げていけばいい。親子でこの作業を繰り返すだけでも、「親が勉強のアドバイスをしても、言うことを聞かない」の状態ではなくなっています。
あと、親のお勧めの案には、
● 本人の頑張りはそのままで、成績を上げるやり方
を提案してあげて欲しいと思います。
(※ 『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』2022年4月11日号より一部抜粋)
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