日本人はなんとなく言葉で終始し、その言葉のニュアンスで「理解したようなつもり」になってしまっています。
しかし、実際にその内容を詰めてみると、どれも中途半端になってしまい、本当に日本が守られるのか、具体的に私たちの命は守られるのかということは非常に疑問が残るということになるのです。
このように、日本の場合は「自然災害」に対する内容はしっかりとしているのですが、しかし、戦争やテロということに関しては今一つできていないということになります。
ではなぜこのようになってしまっているのでしょうか。
日本人は、実は戦後70年以上平和が続いてしまい、そのことから「平時と緊急時の区別がつかないような状況になってしまっている」というのが真相ではないでしょうか。
実際に、今回のウクライナの話においても、平時の感覚で話をしてしまっています。
そのために、「戦争状態」でありながら、何かピントのずれた平時の内容しか出てきていないということになるのではないでしょうか。
そもそも戦争全体で陰謀論ということを言う人がいますが、2014年のクリミア半島危機、ユーロマイダン運動、ドンバス戦争というような流れ全てが陰謀というような話になるのでしょうか。
この人々の思考も非常に興味深いのですが、それだけでは無く宗教・民族・国民性などがしっかりと見えていなければ、いろいろわかることはないのではないかと思います。
このように言うと「ウクライナに行く」という人がいますが、実際に言語もわからず、地理もわからず、またそれ以前の姿もわからず、行って何ができるのでしょうか。
まさに、「平時の感覚」が抜けていないからそのような感覚になるし、一つの行為だけ(今回はウクライナ侵攻ということですが)に焦点を当てて、なおかつ、それ以外の話も全くすることなく、陰謀論などを恥も外聞もなく言えるのではないでしょうか。
そしてそのような言論が許されているから、また、しっかりと民族性や国民性、宗教などの話を情報として流さないから、それらに対して何ができるのかということが見えないのです。
そして、その真実がゆがめられて解釈されてしまうので、しっかりとした日本の「人的災害に対する対応」ができないのでいるのかもしれません。
もっと言えば、陰謀論などで思考停止をしてしまっているから、日本の本当に必要なものが見えないのかもしれません。
さて、自衛隊がこのような状態、そして、民間や地方公共団体は、全く準備ができていないという状態です。
このような状態で日本は、戦争が始まった時に日本を守ることができるのでしょうか。
次回は、このような状態を作り出した日本の国民性を考えてみましょう。
(次号に続く。この続きをお読みになりたい方は、この機会に『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』をぜひご登録ください。初月無料です)
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