・バックヤードの努力が継続を促進
その上で彼らの強さはそこだけではないんです。ブローのように効いてくるのがバックヤード側の努力です。ネットショップのレビューを見ればわかる通り、大抵の満足度の高さは「届いたその瞬間」に確定します。
早く丁寧に届けば「いい店だ!」という評価に繋がりやすいので、そこを強化するわけですが、活きてくるのが全国8ヶ所の出荷拠点です。
お客様にとって一番近い拠点から出荷できる体制を作り、納期の短縮に繋げます。まして「暮らし健康ネット館」は日用品だから特にそのニーズは特に高いのでマッチします。
しかもその拠点はau PAY マーケットに限らず楽天市場、Yahoo!ショッピングなど同じ物流拠点から出荷させることで共通化しています。
商品をまとめれば、まとまった数量、発注が出せて、同じ場所に納品できるから仕入れ単価が安くなりますよね。
・モールごとに適量まとめて、多くを発注
何より僕がなるほどなと思ったのは「お得な日」をどこかのモールごとに開催しているわけではない事なのです。これは賢いです。
「お得な日」を分散させれば出荷のヤマも分散してしまうので物流拠点の人員も無駄に増やしてしまいます。受注が殺到するヤマとなる日にちを共通化させて、そのヤマのタイミングだけ出荷人員を強化すれば生産性が高くなりますよね。
特にau PAY マーケット然りですが彼ら自身がPontaポイントをフックにして、休眠顧客の発掘や継続利用を促す取り組みなどをしているんですよね。モール自体が最近、会員組織化ができているから、継続施策をいかしやすいんです。だから2店舗が上記の施策と重ね合わせて、実行すれば、結果が出やすいというわけです。
受注から出荷、物流などの付加価値も活かして継続に繋げて、連携もバッチリです。穴がないという印象を受けたのは、現場がちゃんとボトルネックを把握して、全体感を見据えて、個々の役割を最大化しているからだと思います。アイリスオーヤマが東北の雄である理由が見えた気がします。
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