崖っぷち習近平「ジャック・マー逮捕騒動」が炙り出した中国の終焉

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習近平国家主席の盟友であるプーチン大統領が、自らの蛮行で国際的に追い詰められつつある中、中国国内においては、習氏自身の権力の低下を露呈させてしまうかのような事件が発生していたようです。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では台湾出身の評論家・黄文雄さんが、「馬某」なる人物の国家転覆の咎での逮捕劇が引き起こした騒動を紹介。さらに中国における歴代王朝の成立と滅亡の歴史を解説しつつ、この騒動から見て取れる習近平政権の現状を考察しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2022年5月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

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【中国】「馬某」騒動から見える習近平政権の危うい状況

中国メディア「馬某」捜査と報道 その後訂正もアリババ株が一時下落

5月3日、中国国営中央テレビは、杭州市の国家安全局が「馬某」という人物を、インターネットを駆使して外国勢力と結託し、国家分裂を狙ったという容疑で逮捕し調査していると報じました。「某」は名前を隠すための伏字であり、つまり「馬なんとか」という人物だという意味です。

この報道がなされると、中国では「これはアリババグループ総帥の馬雲(ジャック・マー)のことに違いない」と騒然となり、香港株式ではアリババの株価は一時9%も下落する事態となりました。

のちに中国メディアは、捜査の対象となっているのは「馬某某」であると訂正しました。つまり、2文字の名前ではなく、3文字の名前だとしたのです。これにより、馬雲氏ではないということを表明したことになります。

5月3日に中国共産党の公式メディアである『法治日報』が報じたところによれば、馬某某は、1985年に浙江省の温州で生まれ、現在はある科学技術有限公司の研究部門のマネージャーを務めており、外国の反中勢力の洗脳を受けて今年の3月からネット上に匿名のグループを立ち上げ、フェイクニュースを拡散し、独立宣言を発布、大陸臨時国会の創設準備を策定するなどして、国家分裂と政権転覆を図ったということです。

「馬某某」身分曝光 擬推翻中共政權

また、Telegramというネットメッセンジャーには、「中国大陸臨時会議」というチャンネルがあり、そのメンバーの一人は、「自由を求める中国人の独立宣言」として、次のような文章を掲載しているそうです。

「中国共産党の末期、都市は閉鎖され統制され、人民は窮地に立たされた。物資の供給が絶たれ、餓死者が続出する混沌とした状態。中国では、人々は質素で、よく働き、平和で豊かに暮らしてきた。しかし、ロシアと中国の共産党は、欺瞞によって権力を掌握、人災と文化大革命による飢饉と荒廃を招いた」

その他、「一帯一路」による大散財、当局による収奪、メディア支配、洗脳プロパガンダ、女性を鎖に繋いで監禁し、人間性を破壊、ロシアと結託して世界に大混乱を起こしたことなど、中国共産党の犯罪を列挙。

中国共産党を滅ぼそうという檄文、独立宣言、人権の付与、自由の擁護、共産党からの離脱と一切の断絶などを述べたうえで、新中国への期待が列挙して締めくくられています。

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