その一方で、、個性、個性、という話題になった際、必ずこんなことを言う人がでてきます。
「アタシ、すぐに誰とでも仲良くなれちゃうんですぅ~」
「オレ、曲がったことが嫌いで、納得しないと上司にでも言いたいこと言うしね!」
それ、「個性」じゃなく、「性格」な。しかも、自己判断による自己申告の。自己申告である限りは勘違いしちゃってるかもしれない。世界基準とくらべて突出しているかどうかもわからない。自己申告による性格は個性ではない。
意外と、いざとなったら、緊張して仲良くなれないかもしれないし、損得勘定によっては曲がりまくるかもしれない。実際、よく見ます。本当の意味で「誰とでも仲良くなれ」る人は、そう意識すらしていないし、「曲がったことが嫌い」な人が、リアルに清廉潔白だった試しがない。
個性とは、実は、その人に対する過去のメモリーです。他者から見たその人の通ってきた曲線と言ってもいい。
自分がどうなんですというアピールより、自分が実際に過去通ってきた道筋を他者が俯瞰してみた時、その人の「個性」になる。
そこで思い出して欲しいのは、コストパフォーマンスを重視しすぎると、同一化してしまうということ。
生き方自体が、単純で、最短なただの一直線になる。そこからどうやって個性とやらを見出せるのか。
一方で個性、個性と騒ぎ立て、同時に他方で、コスパコスパと連呼する。同一化を目指すコスパ重視、と、自分らしさとは対極なのです。
そのWEBセミナーの際、主宰されている司会者が「たしかに、コストパフォーマンスいいと思ってやったことが、後々、そう役に立たなかったり、遠回りだなぁとおもって手掛けたことが、将来自分の身を助けたりすること、普通にあるよね」とおっしゃいました。
結局、僕が言いたかったことは、このセリフに尽きます。それこそが人生であり、「コストパフォーマンス」なんて人生において計算できない。
特に、僕なんて大学を中退して、英語も話せず、海外旅行の経験もないどころか、飛行機に乗ったことすらないのに、今、ニューヨークでメディア業に従事している。
「最短距離」を考えれば、外国語大学を卒業して、アメリカの大学に入学して、ローカルの新聞社にインターンとして入社し、数年後に正社員になり、そこからキャリアを積んで、30代後半で退職して、投資を受け、独立する、のが、普通です。
でも、その「最短距離」は、僕にとっては、かなりの「遠回り」でした。人生は数学の方程式のようには運ばない。
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