なぜ今頃になって韓国は日本との関係を改善させようとしているのか

Grunge country flag illustration (cracked concrete background) / Japan vs South korea (Political or economic conflict)
 

こうした中、韓米日3国は弾道ミサイル探知・追跡訓練「パシフィックドラゴン」を8月1~14日に実施する予定と発表した。この訓練は米国主導の多国籍海上訓練である環太平洋訓練(リムパック・RIMPAC)を契機に開かれる。

これまで韓国海軍は隔年周期で実施された「リムパック」に参加してきたが、文在寅政府時代の2018年と2020年には訓練内容を公開しなかった。

さらに日韓米3国は、ミサイル警報訓練も今年8月と11月の2度行なう予定という。これに先立ち、3国は2016年5月にミサイル警報訓練を初めて実施した後、四半期ごとに開くことで合意したが、ここ数年間、対北朝鮮関係が解氷期に入り、断続的に実施していた。

練習をやった時も内容は公開しなかった。この訓練は昨年3回、今年は第1四半期(1~3月)を飛び越え、4月に1回だけ実施されている。

この2つの演習は、ミサイル迎撃直前の段階までの手続きを習得する過程で行われる。仮想のミサイル発射情報が伝播されれば、韓米海軍と日本の海上自衛隊がこれを探知、追跡して情報を共有する方式だ。

こうしたなか、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が韓国首脳として初めて出席する北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を契機に、(日韓2国首脳会談ではなく)韓日米3国首脳会談の開催が有力だという。先月の韓米首脳会談で「韓米日三角協力」の重要性を強調しただけに、協力復元にエンジンをかけるという布石と解釈される。

ただ、凍りついた韓日関係を解決するための尹大統領と岸田文夫日本首相間の首脳会談は、開催が不透明だという。

徴用工賠償訴訟および竹島(独島)問題、慰安婦合意問題など、これまで積もりに積もった感情の溝が深いうえ、来月の参議院選挙を控えた日本内部事情が複雑なことも大きい。

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