就任2か月で叩かれ出した尹錫悦。早くも文在寅と同じ“大統領病”か

284998868_312247144442559_6936298145577144451_n
 

前政権の汚点を払拭すべく期待されていた韓国の尹錫悦大統領。しかし、すでに暗雲が立ち込めている様子が見られます。今回のメルマガ『キムチパワー』では、韓国在住歴30年を超える日本人著者が、尹錫悦大統領が発足2か月で叩かれることになった原因について語っています。

強く雄々しくあれ、しかし傲慢にはなるな

尹錫悦(ユン・ソンニョル)の人事が政権の足を引っ張っている。過去に不正の明確な人間を次々と人事候補にあげ、叩かれている。彼と昔友人関係だったとか、司法修習生時代の同期だったとかいう理由でなんとか大臣に任命しようとしているのだ。

たとえば過去に飲酒運転で罰をうけたことのある女性を教育部長官に任命しようとしたり(1度の飲酒運転摘発で校長職を辞めさせられたり、年金ストップになったりする教師があまたいることを付記しておく)。

これでは文政権時代と何がちがうのかと誰しもが考える。しかし7月5日の毎朝恒例の庁舎入口での記者らへの声掛けで、「文政権時代に長官に指名された人間で素晴らしいという者がいたか?」という言葉を投げ、物議をかもしている。

確かに文の人事はくそのようなものだった。しかし新大統領が心の中だけで思うのではなく大向こうを相手に「口に出して」言う内容なのか、これが。

こんなことでは先が思いやられるが、きょう、朝鮮日報の筆者の好む「金大中コラム」に尹に期待しながらもシッタもいとわない文章が出ていた。ご紹介したい。以下がそれ。

尹錫悦政権は成功できるだろうか。発足して2か月余りの政権に向けて、このような性急な質問を投げかけるのは、今の韓国の状況がそれだけ切迫しているためだ。

世界的な経済危機の中、そして前政権の無責任で無分別な政策乱調の結果、韓国は経済3高(高物価・高金利・高為替レート)の泥沼に陥っている。貿易収支にも赤信号が灯った。

「初心者」大統領の尹錫悦は政治家出身ではない。経済を扱った経験もない。検察以外には人脈もない。一言で「準備された大統領」ではない。

この不吉な組み合わせがこの厳しい危機をどう克服できるのか。これは単に左右の理念的対峙や与野党政治ゲームの次元を越え、国民の安寧と国の存立という命題と密接に関係している。

print
いま読まれてます

  • 就任2か月で叩かれ出した尹錫悦。早くも文在寅と同じ“大統領病”か
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け