お弁当は、日本人にとって特別な存在。大切な人が作ってくれた想い出。愛する人のために作った想い出。人それぞれにお弁当への愛着があります。
それが売っているものであっても、特別感があり、人恋しさと同じような感情を持ってしまうものです。そんなお弁当が200円なら、お金の無い人でも、束の間の小さな幸せを手に入れることができます。
店主は、そんな人たちを少しでも多く助けたいと思っています。
しかし、激安過ぎて、赤字が続いています。もうひとつ居酒屋を経営しているので、その売り上げから赤字を補填している状態です。
パートさんから「値上げしたら?」と言われても、首を縦には振りません。ネットの口コミでも「値上げして欲しい」とまで書かれるぐらいです。
それでも店主は、値上げをしません。
困っている人たちを助けるために、店主自らが苦しい思いをして、毎日毎日手づくりのお弁当をお店に並べています。
それは、お客さまの笑顔を見るため。「こんなに美味しいものをこんな値段で売ってくれるなんて」という喜びを提供するため。
店主は言います。
「楽しいことばかりじゃ、楽しくない。しんどい中に楽しいことがあるから、幸せを感じるんだと思う」
店主にとっては、お客さまの喜ぶ顔を見ることが幸せなのです。
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