「城攻め」では上位の策。中国共産党の狙いは台湾の“中からの崩壊”

 

台湾では「白色テロ」とも言われています。この事件以降、台湾の中にはいまだに「本省人と外省人」の根深い意識の違い(対立とまでは言えない)があるのです。

中国共産党はこの違いに目をつけ「もともと同じ国の人間である」ということから、国民党を工作の対象に置きます。このことによって、国民党の馬英九前総統などは、中国との間に様々な条約を結ぼうとしています。

経済的な内容である「三通」つまり、中華人民共和国(中国大陸)と中華民国(台湾)の「通商」「通航」「通郵」を実現させ、そのうえで海峡両岸サービス貿易協定を結ぼうとしたのです。海峡両岸サービス貿易協定に反対する大学生が立法院を占拠する事件『ひまわり学生運動』が発生します。いわゆるひまわり革命です。

このようにして、様々な意味で国民党は中国大陸(中国共産党)との一体化を目指すようになったのです。実際には台湾の人々は、「今のまま」が最も良いと思っており、特に独立したいとも、また、共産党と合同したいとも思っていないのです。

そのような中で国民党は、もともと中国からの「移住」であり、日本がいなくなった後の大陸から来た政府であることから「官僚」「教育」「軍」を独占しています。そのことから、多くの国民は台湾の独立や今のままを願っていながら、政府上層部は中国との一体化を目指すといういびつな形になっているのです。

この国民党に対して工作を行ってきたのが、まずは一つ目の「工作」であったということになるのです。では、共産党は、次に「民進党」や「一般の市民」にどのように工作をしたのでしょうか。次回はそのことを見ていきましょう。

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