デジタルで成功したパルコがお手本。ウェブ3.0をビジネスでどう活かすか

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近年よく耳にする「ウェブ3.0」という言葉。ビジネスにおいてこの概念を活かすためにはどんなことができるのでしょうか?今回のメルマガ『週刊145マガジン「腹割って話そうぜ!」まぐまぐ!出張版』では、Webメディア『ECのミカタ』元編集長で株式会社「team145」代表取締役石郷学さんが、デジタルを推進し成功したパルコの強みを紹介しながら、ウェブ3.0でのビジネスチャンスについて語っています。

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パルコがその強みを“掛け算”して伸ばせた理由

・パルコ でデジタルを推進できたその舞台裏

面白い表現をするものだと思いました。1+2=3 に対して1×2=2。デジタル化って「掛け算」であり、それは元の数が大きくなければ、何をかけてもそれほど足し算とかわらない。

1の部分が大きくなるほど、その数値は格段に大きくなる。つまり、1に相当する「自分達の強み」は何か。J.フロント リテイリングの執行役常務に就任した林直孝さんは、そうやってデジタル化の本質を語っていました。

林さんは「パルコ」のデジタル化を推進してその実績を買われて今の役職に至ります。具体的には、パルコの強みは商品、接客、セレンディピティとなります。どう“掛け算”したのでしょう。

・アフターデジタルとは?

それを実践する上で、彼は「アフターデジタル」という言い方をしているんですね。つまり、今までのデジタルは来店した時に接客をするのに対して、アフターデジタル時代はその前後でも接客できるという話なんです。

そのお客様の満足度というところで、彼らが念頭においたのは、従業員満足です。デジタルを使って従業員が才能を発揮できる環境を作ろうと。

何気に理にかなっているのは、最初から顧客満足度を意識しすぎると、やる事が多すぎて曖昧になるから、という部分にあります。従業員の満足度の延長上なら、身近だし確実です。

具体的には、当初そのテナントにブログを書いてもらったわけです。いわゆるそれが「カエルパルコ」の始まりでした。

お客様はそれをクリップできるとともに、それらの商品を取り置きないしは、そこで購入できるわけです。つまりリアルを拠点としながらECを自然と意識するようになって、かつオムニチャネルも抑えることになります。

・今は今でTikTokで成果「お菓子食べすぎ会社員」

別にバズワードに踊らされることなく、自然に今の時代の売り方に直結しているのがみるべきポイントです。だから、今ではそれが大丸松坂屋百貨店でも実践されていて、皆さん、ご存じでしょうか。TikTokで「 お菓子食べすぎ会社員 」というアカウント。

ユニークなのは売り場ではなく、本社でただひたすらお菓子を食べ続ける(笑)。要は売り込みじゃないんです。でも、それがスタッフそのものの人間性であり、面白さであって、その部分が先ほど、冒頭に触れた「強み」の部分なんです。

素材を活かすと言ったらわかりやすいですかね。やっぱりフォロワーの数は激増して、今度は「彼女に食べてほしい」と企業側から支給されるほどなんだそうです。

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