対中韓でも露呈。日本人の「ケンカ嫌い」が外交の弱点になる理由

 

解説

先に述べたように日本人は往々にして我慢に我慢を重ねて、それを爆発させるような行動(戦争)をとります。戦争になったら、交渉もなにもありません。

しかし、「戦争慣れしている」欧米では戦争も交渉の一形態として一種のゲームのような要素があります。

相手が強く意見を言ってきたら、強く言い返す。罵声を浴びせてきたら、罵声で返す、殴ってきたら殴り返す。ピストルを見せたら、ピストルを見せる、といったように段階的に行ってどこまでが許容範囲なのかを測りながら妥協点を見出すのです。

「核戦争はしない」が1945年以降の大ルールです。

そのゲームのルールを日本人はあまり知らないと思います。そういった駆け引きのルールを身に着けることも重要です。

欧米もロシアも中国もある意味、けんかに慣れています。日常生活においてもです。

しかし日本人は「けんか」を調和を乱すものとして嫌悪してきました。けんかを起こす人は両成敗という形でグループから排除されたりします。

その「けんか嫌い」の国民性が、外交における弱点になっている気がします。中国や韓国への外交対応でもその欠点があり、今はその処理で苦労しています。

破滅的な戦争を避けるために、柔軟かつ緻密に計算された喧嘩をする、そういった発想が欲しいものです。それはこの論文から学ぶ点です。(この記事はメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』7月31日号の一部抜粋です。続きを読むには、2022年7月分のバックナンバーをご購入ください)

社会の分断化を推し進める「バランスを欠いた報道」を見極めるために

メルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』 では、在米14年の経験と起業家としての視線、そして大学教授という立場から、世界で起きているさまざまなニュースを多角的な視点で分析。そして各種マスコミによる「印象操作」に惑わされないためのポイントを解説しています。8月中であれば、8月配信分のメルマガ全てが「初月無料」でお読みいただけます。この機会にぜひご登録ください。

月額:¥330(税込)/月
発行日:毎週 日曜日(年末年始を除く)
形式:PC・携帯向け/テキスト・HTML形式

この記事の著者・大澤裕さんのメルマガ

初月無料で読む

 

image by: diy13 / Shutterstock.com

大澤 裕この著者の記事一覧

・株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン 代表取締役社長  ・情報経営イノーベーション専門職大学 客員教授 ・法政大学大学院イノーベーションマネジメント研究科 兼任講師 慶應義塾大学を卒業後、米国バンカーストラスト銀行にて日本企業の海外進出支援業務に従事。カーネギー・メロン大学でMBAを取得後、家業の建築資材会社の販売網を構築するべくアメリカに子会社を設立。2000年、ピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。海外のエージェントとディストリビューターを使った販路網構築・動機づけの専門家として活動を行っている。2015年「中小企業が『海外で製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」を、2017年「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語」をダイヤモンド社から上梓。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説 』

【著者】 大澤 裕 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 日曜日

print
いま読まれてます

  • 対中韓でも露呈。日本人の「ケンカ嫌い」が外交の弱点になる理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け