ビジネスマンが国際情勢を逐一気にするのはどういう理由からなのでしょうか。その疑問に答えてくれるのはファッションビジネスコンサルタントの坂口昌章さん。今回のメルマガ『j-fashion journal』では、世界の変化を見極めることで予測されるさまざまなこと、そして最悪の状況に陥った時に個々人は何をすればいいのかについて語っています。
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激変する世界、無力な個人
1.変化の予兆を見極める
なぜ、国際情勢が気になるのか。国際情勢はビジネスに関係し、ビジネスは我々の生活に影響を与える。大きな変化の潮流を見ていれば、そのうねりが迫って来るのも見える。そして、我々の生活に直接影響する小さなさざ波も予測できる。
将来を予測することが習慣のようになっているのは、私の仕事がファッションビジネスに関係するからだ。ファッションはシーズン毎に変化する。デザイナーは世界の変化、時代の気分、意識の変化などを読み取り、そこから変化のトレンドを読み解いていく。トレンドカラーの変化もスカートの丈の変化も、全ては世界の変化に由来している。
変化のリズムは変化する。数年間ほとんど変化しない時もあれば、1~2年で全てが変化する時もある。現在は、数カ月で変化を続ける激動の時代である。
変化の予測で難しいのは、その変化が続くのか、それとも元に戻るかの判断だ。ルーチンワークこそ仕事だと考える人には、変化は一時的なものであり、再びルーチンが戻ってくると考えるだろう。一方で、常に時代の変化を観察し、新しいビジネスモデルや商品を考えている人にとって、小さな変化は大きなうねりのきっかけに過ぎない。
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