フリースの大ヒットから20年。ユニクロ柳井正氏に学ぶ「経営理念」とは?

Bangkok , Thailand - March 13,2021 : uniqlo logo sign against blue sky at the front of Uniqlo store in Thailand. Uniqlo is a large chain of casual clothing stores in Asia.
 

『一勝九敗』からの言葉

最初に紹介するのは、この言葉です。

失敗の要因は全て成功体験の中にある。

これは、よく言われることですね。なまじ成功体験があるばかりに、そこに頼ってしまい、環境の変化に対応できなくて上手くいかないということを指摘しています。いまなお1970年代から1990年代の高成長体験を引きづっているスポーツショップがあるのは、そういうことです。

商売と経営は違う。商売人は売ったり買ったりすること自体が好きな人、経営者はしっかりとした目標を持ち、計画を立て、成長させ収益をあげる人のことだ。

良い言葉ですね。さて、あなたはどちらでしょう。

キーワードは「目標、計画、成長、収益」です。そうして会社を発展させてきた柳井氏の言葉には重みがあります。これに関連した言葉も紹介しましょう。

到底無理だと思われる目標でも、綿密に計画を立て、それを紙に書き、実行の足跡とつねに比較し、修正していく。

いわゆる「PDCA」サイクルということです。中でも、「綿密な計画」と「比較修正」が重要だと思います。しかし、言うは易し、行うは難しです。柳井氏はこれを続けてきたからこそ、今があるのでしょう。

そして、最も大事なことが書かれています。

会社を経営するうえで一番重要なのは、「どういう会社にしたいのか」と「どういう人たちと一緒に仕事をしたいのか」を明確にすることだ。

つまり、会社のビジョンが重要だと言っています。「どういう会社にしたい」だけでなく、「どういう人たち」に焦点を当てているところが凄いです。人のことを、あまり多くの経営者は語りません。とても奥の深い言葉です。

以上、4つの言葉を紹介しましたが、まだまだ参考になる言葉がたくさん書かれています。柳井経営の本質がこの本にあると言っていいでしょう。あなたにも参考になるのではないかと思います。

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