おでんの老舗が、あえて「どんぶりめし」をメニューに入れた理由

Japanese hotchpotch
 

かつては、常連さんの要望に応えた裏メニューだったのですが、あまりの人気で、表舞台に立つようになり、いまやお店の代名詞とも言える存在となっています。

かなり庶民的な食べ物、食べ方ですが、お客さまがもっとも欲するメニューなのです。

おでんの出汁と豆腐が美味しいからこそ、生まれたものですが、常連さんの“思いつき”がなければ、この名物は存在していません。

これは、お客さまとのコミュニケーションが、いかに重要かということを表しています。

軽い挨拶から始まって、世間話をするようになり、やがて個人的なことまで話すようになると、それはもう常連さんであり、お友だちです。

この繋がりができると、お客さまもお店に対して遠慮なく要望を伝えることができるようになります。

お店としても、お客さまの望みを知ることができます。

「とうめし」は、そんな人間関係から生まれたのです。

料理人であれば、ご飯に豆腐をのせるという発想は出てきません。

淡白な味どうしなので、合わないと考えてしまいます。

素人であるお客さまだからこそ、面白い思いつきがあるのです。

しかし、料理に対して頑固な店主では、受け入れてもらえません。

やわらかい頭で、サービス精神旺盛な店主だから、新しいメニューは誕生し、お店の名物へと育っていったのです。

お客さまを大切にし、お客さまの声を聞き、できる限りお客さまの望みを叶えてあげることが、お店の繁盛に繋がるのです。

image by: Shutterstock.com

佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント)この著者の記事一覧

なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座 』

【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

print
いま読まれてます

  • おでんの老舗が、あえて「どんぶりめし」をメニューに入れた理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け