この話を先輩にしたところ「お客様に“契約をどうしたらいいの?”なんて言われるのは営業として恥ずべきことだ。絶対にやってはならない!」ときつく注意された。
その時はカチンときた。その先輩に対して「力がついてきた私に嫉妬しているのだろう」程度しか思わなかったのだ。
それから数年経ち、私はトップ営業スタッフになった。商談の途中で「菊原さんに決めています」と言われることはあった。
しかし、お客様から「どうやって契約したらいいのでしょうか?」などと言われることは一切なくなった。
その理由は“お客様に次にやることを示していた”から。
お客様にとって家づくりは初めてのこと。分からない事だらけだ。そこでプロである営業スタッフが上手に導く必要がある。
お客様が不安になり「次はどうしたらいいのでしょうか?」などと聞かれるのは恥ずべきこと。この段階になって先輩が言っていることを理解したのだ。
ここからはできる方のみ挑戦して欲しい。契約の流れにのってきたら“決め手になるひと言”をズバッと伝える。
知人のトップ営業スタッフは「私が窓口となって最後まで責任を持って進めさせて頂きます」とお客様に伝えている。
また、ハウスメーカーのトップ営業スタッフは「契約してからが本当の付き合いになります。一生のお付き合いさせていただきます」と伝える。ここまで言ってくれればお客様は安心するものだ。
お客様が買う気になったらしっかりと導いていく。そして安心させるひと言をズバッと言う。それがトップ営業スタッフの条件である。
【今日の課題】
・購買意欲が上がったサインを見逃さない
・決め手になるひと言を伝える
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