北野は、「親ロシア、親プーチン」なのでは?
さて、私は、
- アメリカの没落を予測し
- 中国の反日統一共同戦線戦略の存在を暴露し、その無力化戦略を提示した
ということで、私がファナテックな親米や親中でないことは、ご理解いただけるでしょう。
ところが、一つ疑念が残ります。「北野は、親ロシア、親プーチンなのではないか?」です。私は、親ロシア・親プーチンなのでしょうか?それとも親日本なのでしょうか?
ウクライナ侵攻に対する私の言説を見れば、はっきりわかります。私は、ウクライナ侵攻がはじまる前から、二つのことを主張しつづけてきました。
- ロシアがウクライナに侵攻する可能性がある
- ロシアがウクライナに侵攻すれば、ロシアの【戦略的敗北】は不可避である
実際、ロシアはウクライナに侵攻し、戦略的敗北を喫することが確実な情勢になってきています。
ウクライナ戦争がはじまった時、もし私が親ロシア・親プーチンであれば、ロシアを支持したことでしょう。実際、日本にも「親ロシア」の論陣をはっている人がたくさんいます。彼らのロジックは、「プーチンは、悪のグローバリスト(あるいはディープステイト)と戦う、ナショナリストの英雄だ!」というものです。
私は、プーチンがグローバリストと戦っていることは否定しません。ですが、「プーチンが善だ」という主張には絶対同意できません。
もしプーチンがグローバリストに勝利し、新世界秩序をつくる権限を得たとしましょう。彼は、どんな新世界秩序を作るのでしょう?もちろん、「彼がロシアを支配しているように、世界を支配する」となるでしょう。つまり、言論の自由が全然ない世界。「反戦」と書いたプラカードをもって外に出れば、逮捕され、最長懲役15年の実刑を受ける世界。
私は「親プーチン派」に問いたいと思います。「日本が、ロシアみたいな国になっていいのですか?」「ロシアみたいな世界になっていいのですか?」と。
というわけで、どうも北野は「親ロシア、親プーチン」ではなさそうです。
私は、ロシア外務省附属モスクワ国際関係大学を卒業しました。そこで、「国益をすべての中心に据えて考える習慣」をつけさせられました。私は、「ロシアの国益」ではなく、「日本の国益」を常に第一に考えて情報を発信しています。そして、その国益は、「長期的」「大戦略的」「大局的」なものです。
今、日本は岐路に立たされています。日本国内には、親中派と親ロシア派がたくさんいます。もちろん、日本には言論の自由がありますから、何をいってもいいでしょう。しかし、日本が独裁国家側につけば、日本は【また敗戦国】になります。私は、日本が戦勝国になり、真の自立を成し遂げる方法を常に示しつづけていきたいと思います。
(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』2022年10月25日号より一部抜粋)
image by: 首相官邸