「お客様から見積り依頼がある→嬉しい」
ここになにか問題が潜んでいると強く感じた。
私はお客様のためではなく、自分が楽になると思い「ありがとうございます!」と言ったのだ。お客様はそれに違和感を覚えたのだろう。
そもそもお客様は「見積りをお願いして契約出来なかったら迷惑がかかるかも」と心配している。
そこで喜びの感情で「ありがとうございます!」と言ってしまったら。
お客様は「しまった、期待させちゃったかな」と後悔する。そして慌てて予防線を引いてくる。
および腰になれば話は劣勢に。話もうまく進まない。こうして他社に敗戦してしまうのだ。
できる営業スタッフはそんなミスはしない。お客様から見積り依頼を受けても「わかりました」と冷静に受け止める。
心の中では「話が進んだ、やったぞ」と喜んでいるだろう。しかし顔には出さない。
そして、冷静に「このように進めていきます」と手順を分かりやすく説明する。
住宅の場合、ほとんどのお客様は素人。「どう検討していいのか分からない」と思っている。しっかり導く必要がある。
たとえば、「まずはどれだけ借り入れができるか計算してみましょう」と提案する。
そのために「源泉徴収票のコピーを一部ご用意ください」と具体的な行動を指示する。こうして契約のレールに乗せていく。
見積り依頼をした際「あっ、ありがとうございます!」と必要以上に喜ぶ営業スタッフ。それに対して冷静かつ的確に話を進めてくれる営業スタッフ。
どちら信頼するだろうか?言うまでもなく、後者の営業スタッフを選ぶ。
その際、会社で用意している“商談スケジュール”を使ってもいいだろう。
そのツールが使いにくければ自分なりにアレンジする。分かりやすく簡略化してもいい。
ポイントは「具体的に何をすればいいか」をしっかりと指示するということ。はじめの一歩を踏み出せば順調に話が進むもの。
見積り依頼があったらまずは冷静に対処する。そして、具体的にやることを指示する。そのように話を進めれば契約率も上がってくる。
【今日の課題】
・見積依頼を冷静に受け止める
・手順が分かるツールを用意しておく
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