金正恩、狂気のミサイル130発。なぜ北朝鮮は東西に向け砲弾射撃したのか

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12月5日、日本海と黄海に向け約130発もの砲弾を乱射した北朝鮮。北による常軌を逸した頻度でのミサイル発射実験に地域の緊張が一気に高まった2022年でしたが、5日の軍事挑発にはどのような背景があるのでしょうか。今回のメルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』では宮塚コリア研究所副代表の宮塚寿美子さんが、軍事・外交・政治それぞれの面から金正恩政権の思惑を類推し解説。さらに年内に開催される朝鮮労働党総会の「注目すべきポイント」を紹介しています。

※本記事は有料メルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』2022年12月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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5日午後130発の砲弾射撃 年内に朝鮮労働党総会を開催すると発表

今年2022年も残り1か月を切った。穏やかな年末を迎えることができない朝鮮半島。12月5日も北朝鮮は軍事挑発を行った。

韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は12月5日午後に南東部の江原道金剛郡付近と南西部の黄海南道長山串付近からそれぞれ東西の海上に約130発の砲弾射撃を行った。着弾地点は2018年9月の南北軍事合意によって設定された海上の緩衝区域であった。これにより、韓国軍は南北軍事合意違反だとして数回にわたり即時中止を求める警告通信を行ったという。

北朝鮮は、先月11月3日にも金剛郡付近から約80発の砲弾射撃を行っており、約1か月ぶりの軍事挑発である。この日には、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」1発と短距離弾道ミサイル5発も発射している。この時の北朝鮮の意図は、米韓の空軍合同訓練の「ビジラント・ストーム」への反発かとみられた。

今回の北朝鮮の軍事挑発の理由は、軍事的な側面では、5日から行われている米韓が韓国北部の鉄原で実施する多連装ロケットシステム(MLRS)などの発射訓練への反発とみられる。

また、外交面で見ると、今月12月2日に日米韓で北朝鮮の度重なる軍事挑発によって追加制裁が科されたための反発もあるだろう。

日本は北朝鮮3団体と1個人を資産凍結の対象にしたと発表した。これにはサイバー攻撃への関与疑惑がある「ラザルスグループ」を含む。米国はミサイル開発で「重要な役割を占めた」として、全日浩(チョン・イルホ)氏、劉進(ユ・ジン)氏、金秀吉(キム・スギル)氏の3人の国内資産を凍結。3人との取引も停止した。韓国は、シンガポールと台湾国籍の人物を含む8個人と8団体に制裁を科した。

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