参加せねば地獄行き。元信者が語る統一教会「合同結婚式」の実情と5月7日開催への懸念

 

3.今も昔も変わらない合同結婚式の重要性

マインドコントロール下におかれた信者らが、合同結婚式に参加しようとする状況は、今も昔もほとんど変わっていません。

それどころか、今年初めの韓鶴子総裁の言葉で(真の父母・文鮮明夫妻とともに)天国に入るための条件として「天寶(てんぽう)家庭」「天寶入籍」が必要であることが明確になり、必ず通過しなければならないものとして、合同結婚式の位置づけは、より重要性を増しているといえます。

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天寶家庭になるためには、高額献金が伴う430代の先祖解怨などが必要とされていますので、私の信者時代と同様に、より高い目標が設定されたともいえ、信者らの勧誘活動と献金などの経済活動は、これまで以上に激しくなる恐れがあります。

「合同結婚式への参加強要」の違法判決の重要な点は「正体を隠した伝道により入信させられた結果、唯一の救いの道が合同結婚式と思わされて、参加せざるをえなくなる」ところです。

判決でも「文鮮明教主の選んだ相手を断ることはできず、婚姻の自由を侵害する」とされています。

4.5月7日の合同結婚式開催への大きな懸念

正体を隠した形で勧誘され(マインドコントロール下で)合同結婚式に参加させられた人が一人でもいれば、私の時のように「原罪を清算する、唯一の救いの道がこの合同結婚式」と思わされ、婚姻の自由を侵害された状況で、参加強要となる恐れがあります。

今は、私の時のような「文鮮明教祖が決めた人とカップリングされる」という事情とは違っている部分もありますが、合同結婚式の位置づけは、今も昔もほとんど変わっていないと考えています。

今は自分の判断で「相手を選べる余地もある」という形に変わっていると聞いていますが、それはあくまでも若干の「選べる余地がある」だけで、自由に結婚相手を自分で見つけることはできません。

「統一教会の信者、教義を受け入れた人物とのカップリング」(教会側の許可が必要)「救いの道と思いこまされて、参加しなければならない状況」「祝福をうけなければ地獄にいくことになる」「一度、受けた祝福を破棄すれば、サタンのサタンになる(地獄に行く)」といった、霊界の恐怖に裏打ちされた教えは何も変わっていません。

正体隠しの伝道をされて霊界の恐怖心などを植え付けられた延長線上に、合同結婚式はあるわけですから、5月7日の合同結婚式への参加人数が多くなればなるほど、後になって「騙されたこと」に気づき、婚姻の自由が侵害されたという思いを持つ人も出てくるのではないかと危惧しています。

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