もはや無法地帯。殺人未遂いじめ放置事件の和歌山県海南市が見せた“異次元”対応

 

到底納得の行かぬ海南市議会に提出された条例案

2023年2月3日、報道によれば、西原孝幸教育長は「市民に心配をかけている状況を踏まえ、委員会を設置して調査・検証してもらうことにした」とコメント、2月の定例市議会で条例案を提出するとした。

つまり、第三者委員会設置を決めたのである。

「議案第3号、海南市いじめ問題調査委員会条例について、海南市いじめ問題調査委員会条例を次のように制定する。令和5年2月22日提出、海南市長 神出政已」という書類が私の手元にある。これは、2月22日にいじめ条例案として提出されたものだ。 ~以下原文のまま~

議案第3号
海南市いじめ問題調査委員会条例について

 

海南市いじめ問題調査委員会条例を次のように制定する。
令和5年2月22日提出
海南市長 神 出 政 巳

 

海南市いじめ問題調査委員会条例
(設置)
第1条 いじめ防止対策推進法(平成25年法律第71号。以下「法」という。)第28条第1項の規定に基づき、海南市いじめ問題調査委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(所掌事務)
第2条 委員会は、海南市教育委員会(以下「教育委員会」という。)の諮問に応じ、法第28条第1項に規定する重大事態(以下「重大事態」という。)に係る事実関係を明確にするための調査を行う。
(組織)
第3条 委員会は、委員5人以内をもって組織する。
2 委員は、法律、医療、教育、福祉等に関する知識経験を有する者のうちから重大事態ごとに教育委員会が委嘱する。
3 重大事態の関係者又はこれらの者と直接の人的関係若しくは特別のリ外関係を有する者については、委員会となることができない。
4 委員の人気は、当該諮問に係る調査が終了するときまでとする。
(委員長及び副委員長)
第4条 委員会に委員長及び副委員長各1人を置き、それぞれ委員の互選により定める。
2 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
3 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
第5条 委員会の会議は、委員長が招集する。
2 委員長は、会議の議長となる。
3 委員会は、委員の半数以上が出席しなければ、会議を開くことができない。
4 委員会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
5 委員会の会議は、公開しない。
(意見の聴衆等)
第6条 委員会は、必要があると認めるときは、委員会以外の者を会議に出席させて意見若しくは説明を聴き、又は資料の提出を求めることができる。
(守秘義務)
第7条 委員会は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(庶務)
第8条 委員会の庶務は、教育委員会事務局において行う。
(委任)
第9条 この条例に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が委員会に諮って定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、交布の日から施行する。
(経過措置)
2 重大事態ごとの最初に開催される委員会の会議は、第5条第1項の期待にかかわらず、教育委員会が招集する。
(海南市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)
3 海南市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(平成17年海南市条例第31号)の一部を次のように改定する。
別紙(仮称)中央防災公園等民設運営事業者選定委員会の委員の項の次に次のように加える。
いじめ問題調査委員会の委員
日額 20,000円
時間額(調査の実施、収集した情報の整理・検証又は調査の結果に係る報告書の作成に関する乗務に従事する場合)
20,000円を超えない範囲内で任命権者が市長と協議して定める額
議案説明
いじめ問題に係る事実関係を明確にする調査を行うため、海南市いじめ問題調査委員会を設置いたしたく、本案を提出する。

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