「これからも子供を連れ去り続ける」と宣言するロシア
なぜ、「子供の連れ去り」で逮捕状なのでしょうか?もちろん、はっきりはわかりません。しかし、想像はできます。
ロシアは、ウクライナから子供を連れ去っていることを認めています。
この動画、13分16秒から見てください。
子供の権利担当マリア・リボワ・ベロワ大統領全権代表(彼女にも逮捕状が出ています)が、マリウーポリの15歳の孤児を養子にしたことを明らかにしています。
曰く「ドンバスの子供の母親になるのは大変ですが、私たちは愛し合っています」。
そして、ロシアメディアでは、「ウクライナで保護された」という子供たちがロシア領内に連れてこられる映像がたくさん流れています。
ロシア政府は、「ウクライナの子供たちを救っている」という視点。しかし、国際法的にいうと
強制失踪(注:国家や政治組織により行われる強制的な逮捕や誘拐のこと)など。
にあたる。「ロシアが子供連れ去りの事実を認め、公言している」ことから、「罪を証明しやすい」ということなのでしょう。
そして、ロシア側は、「これからも子供連れ去りをつづける」と宣言しています。時事3月18日。
共に逮捕状を出されたリボワベロワ大統領全権代表(子供の権利担当)は、ICCが問題視したウクライナの占領地からの子供連れ去りは「保護」と主張。「われわれは仕事を続ける」と宣言した。
国際刑事裁判所にいわせれば「ロシアは、これからもウクライナの子供たちを誘拐しつづけると宣言している」となります。
各国の反応を見てみましょう。まず、ロシアから。
逮捕状が出されてから数分後、ロシア政府は即座に戦争犯罪疑惑を否定した。
ロシア政府のドミトリー・ペスコフ大統領報道官はICCの決定はいずれも「無効」だと主張。ドミトリー・メドヴェージェフ前大統領は、逮捕状をトイレットペーパーに例えた。
メドヴェージェフ氏は、「この紙をどこで使うべきかなんて、説明する必要もない」と、トイレットペーパーの絵文字付きでツイートした。
(BBC NEWS JAPAN3月18日)
次にウクライナの反応。ウクライナは、大いに喜んだことでしょう。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、「国家による悪」を追及すると決定したカーン検察官とICCに感謝していると述べた。
同国のアンドリイ・コスティン検事総長は、「ウクライナにとって歴史的」な決定だとした。アンドリー・イェルマク首席補佐官は「まだ始まったばかりだ」と称賛した。
(同上)
アメリカは。
アメリカのジョー・バイデン大統領は、逮捕状は「正当だと思う」と述べた。アメリカはICCに加盟していないが、ICCは「非常に強力な主張をしていると思う」、プーチン氏が「戦争犯罪を犯しているのは明らかなので」と述べた。
(同上)