障がい者の就労サポート現場に足を運ばない地方選挙の当選者たち

Man with muscular dystrophy on electric wheelchair outdoors looking at sea.
 

さらに注目したいのが難病を患うなどの当事者の当選者である。

千葉市議選中央区選挙区では、難病の筋ジストロフィーの当事者である渡辺惟大さん(36)が初当選した。

車いす生活で闘病しながら介護事業所を運営している立場で、支援に関する施策には自分なりの思い入れがあるという。

大手メディアに「当事者の視線で福祉行政を変えたい」と話し、行き届かない支援の制度化を考えたいという。

このように当事者が議員という立場でいることで、議論もよりリアリティに近づき、政策の質が上がっていくだろう。

女性と当事者の声が増えることは、しなやかで豊かな社会づくりにつながるのだと信じたい。

しかしながらさらに深刻なのは投票率や議員のなり手不足である。

投票率は市議選、町村長選、町村議選で、過去最低を記録。

朝日新聞の集計では、市長選の平均投票率は47・7%、過去最低の前回47・5%をわずかに上回った。

市議選は前回比1・3ポイント減の44・3%、町村長選は同4・2ポイント減の60・8%、町村議選は同4・2ポイント減の55・5%、いずれも過去最低を更新した。

かつては約9割の投票率も今や約半分まで落ち込んでしまった。

何か手を打たなければ政治と国民との乖離は広まるばかり

私も市民として何が出来るのか考えよう。

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特別支援教育が必要な方への学びの場である「法定外シャローム大学」や就労移行支援事業所を舞台にしながら、社会にケアの概念を広めるメディアの再定義を目指す思いで、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを模索します。

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