では、なぜ私は辞めたのか。その理由は、党首である立花孝志さんの変化に、私自身の良心がついていけなくなった、という一言に尽きる。
価値観の違いを認めるのがNHK党の良いところだった。しかし、いまやかつて党内にあった多様性の自由は失われていった。禅問答のようだが「価値観の相違を認める価値観を共有する」という愉しい雰囲気はすっかり消えてしまったのだ。
率直に言って、最近の立花さんは、独善に陥っているのではないかと思う。他者を執拗までに攻撃することによって、自らの存在を辛うじて保っているのではないかと心配している。もちろん立花さんには及ばないが、私自身も小さいとはいえいくつかの組織のトップを経験してきた。その経験からしても、リーダーが孤独で苦しいことは百も承知している。
ところが、立花さんの攻撃の矛先が、NHKなどの組織や公権力、あるいは公人などではなく、一般人にまで及びはじめて、私は強烈な居心地の悪さを感じるようになってきた。陰口は嫌いである。それに私は立花さんの率直さが好きである。いつものように、自らの意見を率直に本人伝えた。
残念ながら、立花さんに私の危惧は伝わらなかった。代わりに、党務とは無関係の事柄での人格攻撃が私には待っていた。人間は誰しもが弱いのだ。痛いところを突かれると大抵、攻撃的になる。私も他人のことを言えた義理ではないが、立花さんの振る舞いは顕著にそれだった。
ここに、役員会に提出した緊急動議の内容を明らかにする。NHK党のさらなる発展を期待するものとしては、いったん出直した方がいいと考えて、提議した。素晴らしい仲間たちへの、党改革のための、私からの最後のメッセージと受け取ってほしい、という気持ちで認めたものだ。
公表するつもりはなかったが、当事者と弁護士の許可も取れたので、ここに明らかにする。
※ 続く
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