知人のこと。知人は以前より「どうしても本を出したい」と言っていた。
私も相談に乗っていた。知人は実力もあるし、人柄もいい。応援したいと思っていた。
そこでお世話になっている編集者を紹介した。ところとんとん拍子で話が進む。割と早い段階で出版が実現した。夢を実現するお手伝いができるのは嬉しいことだ。
知人は出版記念パーティーを開催。私も呼ばれたので出席した。100人以上は集まっていたと思う。
これいい場だった。何と言っても夢が1つ叶った瞬間なのだから。
知人は壇上に上がり、少し興奮気味で「この1冊で終わろうと思っていない」といった発言をした。
その言葉自体は悪くはない。知人の実力なら2冊、3冊と書ける。
しかし、その言い方が「私のほどの人間をほっておくことはない」いった感じに聞こえた。まあ、その時は気にならない程度だが。
その本はすぐに重版。仕事も好調だった。一番調子に乗ってしまうパターンだ。
その後、様々なところから「あの人は変わったね」という声が聞こえてくるように。結果が出たことでその人の本性が出てきたのだ。
人に対しても“ちょっと上から目線の言い方”をするように。
私も話をしていて「うわっ、そうくるかぁ」と感じるように。だとしても気にしていなかった。
懐が広いというわけではない。何もしなくても自然に落ちていくのが分かっていたから。私が手を下すこともない。ただし、距離を置くことにした。
それから半年もしないうちに仕事は失速。まわりを敵に回した当然の結果。そしていまだに2冊目を出したという話を聞いていない。
“結果が出た時にいかに冷静でいれられるか”これは非常に重要になってくる。長く活躍している人はこの気持ちを絶対に忘れない。
尊敬している先輩のこと。常にいい成績を残していた。時にはダントツになることも。
誰が見ても「ちょっとは天狗になってもいいだろう」というレベルの結果だ――(メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2023年6月2日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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