韓国の死刑囚は猛獣よりも危険?生存死刑囚59人を分析してみた

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殺人が犯行のすべてでもなかった。少なくとも36人の死刑囚が殺人前後に暴行や強盗などの犯罪行為を行った。1997年、大邱(テグ)で4人を殺害した李スンス(47)は犯行前に260万ウォンを横取りし、2歳の赤ん坊を殺そうとした。00年に3人を殺害したペク・ギムン(56)は、殺害前後に金品を奪い、40代の女性を強制わいせつして暴行し、全治2週間の傷害を負わせた。

死刑囚の大半は反省しなかった。供託など遺族と合意を試みた死刑囚は2人だけだった。少なくとも40人の死刑囚は検挙を避け、犯行を隠蔽しようとした。遺体を野山などに遺棄し、一部は暗葬(人知れないところに埋める)した。

1999年1月、江陵で新婚夫婦を殺害したチョン・ヒョング(60)は、およそ6か月間逃走劇を繰り広げた。一部死刑囚は「不運のため検挙された」と被害者のせいにした。07年、女性4人を性的暴行しようとして殺害したオ・ジョングン(85)は、「被害者たちはきちんと服を着ていなかった」と話した。

犯罪が繰り返されるのも共通点だ。殺害当時、前科があった死刑囚は42人に達し、このうち34人は禁錮以上の刑を受けた。異母兄嫁と母親を殺害したカン・ジョンガプ(71)と経済的・社会的支援をしてくれた大学教授を殺したチョン・ヨンスル(68)は殺人罪で無期懲役まで宣告され仮釈放または減刑され早期出所した前歴があった。

出所日または他の犯罪による確定判決日から犯行までかかった期間が1年以下の死刑囚も少なくとも16人に上った。裁判所が「教化の可能性はない」として死刑を宣告した理由だった。死刑囚33人に直接会った刑事・法務政策研究院のキム・デグン研究室長は「一部を除いては恵まれない家庭環境が殺人に向かわせる意味で非常に大きな比重を占めた」としながらも「だからといって犯行動機を環境のせいにするのはとても無責任で危険な判断」と説明した。

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