2.メーカー直営店の役目
メーカーさんは、直営店でどんな情報を集めようとしているのでしょうか。いくつか考えられます。
・この商品のどこを気に入っているか
・この商品の使用感はどうか
・この商品に不満な点はないか
・この商品の価格は高いと思うか、安いと思うか
・この商品に改良する点はないか
・このブランドに要望することはないか
・お客様自身のことについて
おそらく、このようなことをお客様から聞き出して、本部に伝えます。本部は、それらの情報を分析検討し、製品づくりに活かすでしょう。
ところが、ここには一つの問題があります。それは、メーカー直営店ではそのメーカーの商品しか扱っていないことです。従って、自社製品についての情報は手に入りますが、他社製品の情報は手に入りません。
ここに、小売店さんの存在価値があります。小売店さんは、どの競技を扱うにしても、複数のブランドを扱っているからです。ですから、それぞれのブランドを比較した情報が手に入ります。
この情報は、メーカーさんも問屋さんも、喉から手が出るほど欲しい現場の情報です。あなたのお店では、そうしたお客様からの情報を、問屋さん、メーカーさんに伝えているでしょうか。
その情報は、メーカーさんにとっては改良点の発見につながりますし、他社との差別化ポイントを打ち出す機会ともなります。また、問屋さんにとっては、商品政策に役立つ情報です。それを基に、各社が研究することになれば、業界全体の発展にもつながります。
このことは、業界における小売店さんの大きな役割の一つではないでしょうか。









