私は一流プロの条件は二つあると思っていて、一つは高品質な仕事をすること。
そしてもう一つはそれを継続して行うことです。
2012年に先ほどお伝えした改革を実行した後、二つ星に落ちたのは、ミシュランのスタッフが私たちの料理のレベルや安定感を探っていたのだと思います。
再び三つ星をいただけるまでに五年もかかりました。
坂村真民さんの詩に「本気 本腰 本物」とありますが、本気とは、自分で勝手に決めてしまっている限界を超えることだと思います。
車のリミッターと同じで、本当は300キロ出せるエンジンがついているのに、180キロまでしか出せない設定にしている。
そのリミッターをカットし、真の力を出すには本気になって打ち込むのみです。
本腰とはすべての責任を背負う覚悟。
いつも逃げ腰で、人のせいにするような中途半端な人間は成長できません。
そして本物とは、ぶれない中心軸を持つこと。
時代や流行はどんどん変わりますが、本筋って意外と変わっていなくて、それに気づける人が本物でしょう。
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